u モルトウイスキー
ü 大麦麦芽のみを原料としたウイスキーで個性の強い風味が特徴
u シングルモルトウイスキー
ü ある一つの蒸留所で造られたモルト・ウイスキーのみを瓶詰めしたものがシングルモルト・ウイスキーです
ü シングルモルトの面白さは、生産地の地理的条件・;気候風土・伝統的な製造方法により、それぞれのモルトの味わいが個性的で明確な違いが感じられるからです
ü スコットランドのモルト生産地区は、アイラ島、アイランズ、ハイランド、スペイサイド、ローランド、キャンベルタウンの6地区に分けることができます
1) アイラ地区
ü アイラは日本の淡路島くらいの島で、8つの蒸留所があります
ü 海に囲まれているため、ピートには潮の香りが混じっています
ü その豊富なピートで焚き込まれ、海風の中で眠るモルトは、独特なヨード香や潮の香りを感じさせる
個性的で濃厚な味わいのものが多い
ü 特に南岸のアードベック、ラガバーリン、ラフロイグはスモーキー。ブナハーブン、ブルックラディは比較的ライト。ボウモアは中間的でアイラモルトの入門
☆ アードベック /・アードベック10年
ü アイラモルトの中でもっとも煙臭く、塩っぽく、ヨード香が強い
ü それでいておくにフレッシュなフルーティさ、甘さとコクを持つ
☆ ボウモア /ボウモア12年 、ボウモア17年
ü 1779年創業のアイラ島で一番古い蒸留所で造られる
ü ピーと香は中位。ピートの火、ピートの水で仕込まれ海の香りを呼吸して熟成する酒は、ピート香、スモーキーさの中に海の香りやどこか華やかな花の香りが混じり絶妙なバランス
ü アイラモルトの入門編
☆ ラガヴァーリン /ラガヴァーリン 12年 スペシャルリザーブ 、ラガヴァーリン 16年
ü 深くピートを炊き込まれた麦芽を使用し、じっくりと時間をかけ発酵や蒸留が行われるため、強烈にピーティ、スモーキーであるとともに、深い甘さや滑らかで豊かな味わい
☆ ラフロイグ /ラフロイグ10年 、ラフロイグ15年
ü 蒸留所のピートには、多量の水ゴケや海藻が含まれているため、薬品臭いヨード香が印象的
ü 一度ハマると忘れられない味
☆ カリラ / カリラ12年
ü 背後の丘の湖から引かれる水はミネラルを含み、ピート色が濃い
ü 酒はピートが効いてスモーキーの中に、シガーやハーブ、ナッツを感じさせてスパイシー
ü かすかな甘みさとオイリーさも印象的
2) アイランズ地区
ü スコトットランド周辺の島々にある蒸留所です
ü かつてヴァイキングが支配したオークニー諸島など、それぞれの島が個性的で地理的・文化的にも異なるためモルトもそれぞれの島の個性が感じられます
ü 周囲が海に囲まれた島なので、海岸的性格を感じさせるものが多い
ü 代表銘柄には、ハイランドパーク、タリスカー等があります
☆ ハイランド・パーク /ハイランドパーク12年、ハイランドパーク18年
ü 最北の蒸留所で造られるモルトは、ピーとのスモーキさとヘザーや蜂蜜を思わせる甘い香りが印象的で、複雑で豊かなでフレーバーを持つ
☆ タリスカー /タリスカー10年、タリスカー18年
ü 蒸留所背後に湧く14の地下水源のミネラルとピートが豊かな水が力強く暖かい感じのフレーバーに影響している
ü 海の香りに隠れているが、飲む前から最後まで甘さが続く
3) ハイランド地区
ü ハイランド地区は広域であるため、27の蒸留所があります
ü オールド、プルトニー、グレンモーレンジを含む北は比較的力強く、東は地理的にも特徴的にもスペイサイドに近く、西は海岸的。中央にエドラダワー、グレンタレットなどフレッシュで個性的なモルトがあります
ü ピート香が穏やかで、バランスの良い辛口がハイランドモルとの特徴
ü 代表銘柄には、グレンギリー、エドラダワー、グレーンモレンジ、グレンドロナック等があります
☆ グレンモーレンジ /グレンモーレンジ10年、グレンモーレンジ15年
ü 仕込み水はターロギーの湧き水で、石灰岩と砂岩層を通り抜けたウイスキーでは珍しいミネラル豊富な香水
ü 華やかで、花や柑橘類を思わせるスコトットランドの人気モルト
☆ オールド・プルトニー /オールドプルトニー17年
ü 北の地を思わせるニシン漁船の男の酒
ü 口に含んだ時にプールの塩素の匂いから花屋の草の匂いに変化し塩気と甘さが交互に現れる
☆ グレンギリー /グレンギリー12年、グレンギリー15年
ü 1785年創業の記録がある蒸留所のモルトは、ハイランドの伝統を感じさせ、ライトミディアムなボディで、花のような香りにナッツやハーブ、微かにピーティな味わいが魅力
☆ グレンドロナック /グレンドロナック12年
ü 伝統的な製法にこだわった素朴でやさしく、甘い口当たり
ü フルーティーでドライな麦芽風味
☆ エドラダワー /エドラダワー10年
ü 生産量が1週間にわずか12樽というスコットランドでもっとも小さな蒸留所で造られるモルト
ü スムースでクリーミーナ口当たりで蜂蜜やミント、微かにスモーキーさもあり、食前に飲めるほど、軽くてさわやかです
4)スペンサイド地区
ü スペイ川流域を中心とした比較的狭いエリアに50近くの蒸留所があります
ü 良水に恵まれ昔から大麦の生産地で清涼な空気が塾生に向いていたため、ウイスキー造りに適した地域で、大都市から離れた渓谷は密造酒の一台生産地でした
ü ここで製造されたモルトは、優雅な風味とキレの良いピート香が特徴です
ü マッカラン、グレンフィディック、グレンリヴェットなど錚々たる蒸留所があります
☆ アベラワー /アベラワー10年
ü 原料はスコットランド産の大麦のみ使用し、ベンリネス山の山腹から湧き出すピュアな水で仕込む
ü 熟成にはシェリー樽とバーボン樽をバランスよく使用。ラムレーズンやバニラにような芳醇な香りがあり、滑らかでリッチな味わいは評価が高い
☆ ザ・バルヴェニー /バルヴェニー12年ダブルウッド 、バルヴェニー15年シングルバレル
ü 重厚でリッチなモルト。美しい金色に輝き、蜂蜜やオレンジの濃厚な風味を持っている
☆ グレンファークラス /グレンファークラス10年、グレンファークラス12年、グレンファークラス17年
ü スペイサイド最大のポットスチルを使用し、今もガスバーナーによる直火焚きで蒸留
ü シェリー樽熟成のモルトは、濃厚な香味の中に、ドライフルーツやピートフレーバー、トロリとした舌触り。シェリー風味も豊か
☆ グレンフィディック /グレンフィディック12年、グレンフィディック15年
ü シングル盛るとの先駆けにして、世界でもっとも飲まれているモルト
ü 薄く黄緑がかったゴールドで品の良い甘さのある香り
ü 良く噛むようにして飲み込むと、麦や麦芽の味わいがより鮮明になる
☆ ザ・グレンリヴェット /グレンリヴェット12年、グレンリヴェット 18年
ü 1824年の酒税法緩和により政府公認の第1号蒸留所のモルト
ü 花やフルーツを感じさせエレガントでクリーン
ü シャープな切れ味で美しくも味わい深い
☆ ザ・マッカラン /マッカラン 10年、マッカラン 12年、マッカラン 18年
ü マッカランは1824年創業以来、原料や製造法の伝統を守りつづけている蒸留所
ü シングルモルトのロールスロイスと言われるマッカランの3大こだわりは、高価なゴールデンプロミス種の大麦を使用し同地区で最小のポットスチルで直火焚き蒸留し、シェリー樽で熟成させる
ü 熟した果実、芳醇なシェリー香、まろやかで複雑な味わいは最高
ü バランスの取れた深みのある風味は、世界のブレンダーから絶賛を浴びている
☆ ストラスアイラ /ストラスアイラ1989 15年
ü 13世紀にドミニコ会の修道士がビール醸造に使用していたクリアで少し高度のある水を使用
ü ドライでフルーティ、滑らかで熟した果実やナッツのような風味がある
5)ローランド地区
ü ハイランドの南側の地区で、現在操業している蒸留所は3箇所のみ
ü ローランドモルトも特色は3回蒸留で、ピート香が控えめで、やわらかく軽い口当たりが特徴
ü 代表銘柄には、オーヘントッシャン、リトルミル 等があります
☆ オーヘントッシャン / オーヘントッシャン10年
ü 1823年創業で、伝統的な3回蒸留
ü 初留・中留・再留の3基のポットスチルで蒸留されるため、最終的な原酒のアルコール度数は81度となる
ü ライトな香り、微かなフルーティーな甘みが特徴
ü 10年もので充分に熟生感が楽しめる
6)キャンベル地区
ü 20世紀初頭は、モルトの中心地で30超の蒸留所があったが、現在は3箇所のみ
ü ピート香が強く塩っぽい風味があるが口当たりがマイルドなのが特徴
ü 代表銘柄には、スプリングバンク 等があります
☆ スプリングバンク / スプリングバンク10年
ü 1828年創業
ü 香りが良く滑らかな口当たりだが、絶妙な塩味がする