今東光の勧めで出家した瀬戸内寂聴さんが11月9日に亡くなりましたね。
享年99歳。
合掌‼
寂聴さんが亡くなられて、知ったことが2つ。
1つは瀬戸内寂聴さんは、故母の一つ下でした。
母は大正10年生れ。
そうか・・・、母が生きていれば今年100歳だったのか~・・・。
これはあくまでも個人的な話でしたね。
で、もう一つ。
何の番組か忘れましたが、訃報番組で「寂聴さんが仏門に入る前、まだ俗世間にいる頃の話で最後の愛人が井上光晴さん・・・」と放送されビックリ。
何と僕の大好きな作家の一人である井上光晴(いのうえ みつはる)が最期の愛人だったとは・・・。
時代は1960年代中頃の話。
当時は有名な話だったそうですが・・・・、僕は知りませんでした。
学生時代、静岡から来た同級生のK君が「これ、とても良い本だから」と言って教えてくれたのが井上光晴の「地の群れ」。
それ以来、井上光晴の作品に嵌っちゃってね・・・。
長崎原爆の被爆者、部落、朝鮮、炭鉱等、虐げられた人々をテーマにした「地の群れ」、長崎の青年たちが出征する友の壮行会に集まった時、どうのように徴兵から逃れられるか等青年の心の葛藤を描いた「ガダルカナル戦詩集」、朝鮮人に対する差別を描いた「虚構のクレーン」等々、長崎で生れ育った自らの原体験をバネに虐げられた人々をテーマに作品を書き続けた作家。
その他にも朝鮮戦争をテーマにした「他国の死」、スターリン時代のソ連をテーマにした「黒い森林」、原爆投下前日の市民の生活を描いた「明日 一九四五年八月八日・長崎」等々。
テーマは重いですが、とても面白い小説なので興味のある方は読んでください。
で、この井上光晴が「寂聴、最期の愛人」だったとは・・・・・・、本当にビックリだよね。
煩悩多き人間には宗教が必要なのか・・・・な?
寂聴さんの師匠・今東光の「悪名」もとても面白い小説なので読んでください。
この小説は映画化され、主人公の河内の暴れ者・八尾の朝吉(姓は村上)を勝新太郎が、弟分のモートルの貞は自殺した田宮二郎が演じています。
小説も映画も面白かったな~!
アッ、思い出した!
「悪名」の主役と同じ名前の“村上朝吉”さんという好青年が、かわいい女の子と一緒に当店に良く遊びに来てくださいます。
感謝!!
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