久々の池波正太郎作品。
やはり面白いな~。
時代も僕の大好きな時代。
激動の時代に翻弄されることなく、幕末・明治・大正、昭和を“真っすぐに生きぬいた”剣客 杉虎之助の生涯を描いた時代小説。
この小説はフィクションなんですが、虎之助からの聞語り的な描写もあり、あたかも杉虎之助が実在したかのような錯覚に陥ります。
この虎之助のキャラクターが、とても魅力的。
下級武士ではありますが、剣の達人であり、謙虚で野心も無くとても爽やかに描かれています。
そして、彼を取り巻く人物(登場人物)もとても豪勢。
西郷隆盛、大久保利通、勝海舟はもちろん、幕末の四大人斬り(※)の一人中村半次郎こと桐野利秋・・・・等々、幕末大スター揃い踏みの作品。
余談ですが、この小説に描かれているい中村半次郎・・・・、最高です!
「世の中が、いかに変わろうとも、人間の在り方に変わりはない」という池波正太郎のメッセージが、深く心に響く作品です。
幕末から明治にかけての小説が大好きな方は、絶対に好きになりますよ!
で、知らなかったのですが、この池波正太郎「その男」は2019年に脚本・鈴木聡 演出・ラサール石井で舞台化されたいるようです。
(※)幕末の四大人斬り:
田中新兵衛、河上彦斎、岡田以蔵、中村半次郎の4人を言います。
すべて小説になっています。
読むと面白いですよ!
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