現在、ほとんどの映画にCG(Computer Graphics)が使用されていますよね。
でも今、チネチッタでCGを一切負使用していない映画が公開されています。
その映画は、ウィリアム・フリードキン監督の「恐怖の報酬 オリジナル完全版」。
ウィリアム・フリードキン監督は、知っているよね。
そう、刑事アクション映画の名作「フレンチ・コネクション」(1971年)や全世界にオカルトブームを巻き起こした「エクソシスト」(1973年)で一世を風靡した監督。
現在公開されている「恐怖の報酬(オリジナル完全版)/原題:Sorcerer」は、1977年に公開された映画。
ストーリーは、南米の小国・ポルヴェニールから300キロ離れた油田の火災を沈下させるために必要な危険なニトログリセリンを運ぶ仕事を請け負った4人の男達を追うサスペンス映画。
日本公開は1978年。
当時、映画館で観た時の何とも言えない恐怖を今でも覚えています。
でも、この映画はリメイク版なんです。
もともとは、1953年制作のモノクロのフランス映画。
1953年の第6回カンヌ国際映画祭にてグランプリと男優賞を受賞。
また、同年第3回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞しています。
このモノクロの映画を中学時代だと思うのですが、映画館で観たのかTVで観たのか忘れましたが見ているんですネ。
手に着いたニトログリセリンを陰で振り落とす場面、今でも思い出すね~。
その映画のリメイク版として作成されたのが、ウィリアム・フリードキン監督の「恐怖の報酬」で1978年に日本で公開。
公開された当時、映画界は「スター・ウォーズ」が空前の大ヒットを遂げており、そのあおりを受けて興行的に惨敗だったらしい。
しかし、2013年、フリードキン監督自らの手により4Kデジタルリマスター版が制作されるやいなや再評価され、2013年8月29日のヴェネツィア国際映画祭でのワールドプレミアを皮切りに世界各国で上映するようになったとか。
遅ればせながら、日本では2018年11月24日に公開。
しかし、僕らが観た1978年公開版は、「短縮版」なんですってネ!
今回見た「完全版」と当時見た「短縮版」とどう違うのかわからなかったのですが、やはり面白い。
主演は、ロイ・シャイダー。
「ジョーズ」のブロディ署長、「オール・ザット・ジャズ」のジョー・ギデオン、「フレンチ・コネクション」のロッソ刑事役などに出演しているから知ってますよね。
シャイダーは 、All Movie において「全てのハリウッド俳優の中で最もユニークであり優れた俳優の一人」と評されており、2度のアカデミー賞とゴールデングローブ賞を受賞しています。
映画の内容も面白いけど、音楽がまた良い。
この映画の音楽を担当しているのが、ドイツのプログレでエドガー・フローゼ率いるタンジェリン・ドリームなんですよ!
この頃のプログレ界は、ゴブリンの「サスペリア」、映画「エクソシスト」で使用されたマイク・オールドフィールドの「チューブラ・ベルズ」等々が流行った時期でもあります。
と言うことで、CGを使用しないで手造りの映画の面白さを十分に感じられる映画「恐怖の報酬(オリジナル完全版)/原題:Sorcerer」はお勧めです。
是非、映画館に足を運んでください。
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