ジャケットが好きで、以前から欲しいと思っていたレコード。
再発盤ですが、やっと入手することができました。
Fairport Conventionは、イギリスのフォーク・ロックバンド。
1967年に結成し、現在も活動しています。
フォーク・ロックバンドなんですが、結成当時はブルースやサイケデリック・ロック等をやっており、メンバー編成も似ていることから「イギリスのジェファーソン・エアプレイン」等と言われていました。
シド・バレット中心時でサイケデリックを演奏していた初期ピンク・フロイドやソフト・マシーンなどと、良く共演していたそうです。
そんなLIVEでスカウトされデビュー。
1969年5月12日バーミンガム公演終了後バンドの移動車がハイウェイで交通事故を起こし、オリジナルメンバー1名とギター トンプソンの彼女を失います。
ハイド・パークで行われた追悼コンサートには、ローリング・ストーンズ、キング・クリムゾンなどが参加したそうです。
事故後、活動続行を決めたグループは、サンディ・デニーが持ち込んだ英国伝承音楽の要素を大胆に取り入れ“エレクトリック・トラッド”という概念でアルバムを作り出します。
“エレクトリック・トラッド”とは、英国のトラディショナル・フォークにロックを加味し、これまでのロック、フォーク、ポップ界になかった音楽性と個性を持つ新たな音楽。
フォークの伝統に新たな息を吹き込んだ彼等の音楽性は、60年代後半以降のフォーク・グループやレッド・ツェッペリンをはじめとするロック界にも多大な影響を与えています。
その新しい概念で発表されたのが、1969年の3rdアルバム「Unhalfbricking/アンハーフブリッキング」。
トラッドロックを確立させた初期の集大成的アルバムです。
しかし、残念なことに名盤を次から次に発表したFairport Conventionの女性ボーカルSandy Dennyが、1978年に知人宅で階段を踏み外して転落。
31歳の若さで亡くなりました。
才能豊かな人は早死にしてしまうんですね。
元メンバーのリチャード・トンプソンは、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において、2003年は第19位、2011年の改訂版では第69位に選ばれています。
●Fairport Conventionその他情報
・イアン・マシューズは、キング・クリムゾンの1stアルバムに参加しているイアン・マクドナルド。
・Fairport Conventionの50周年記念アルバムにロバート・プラント(Robert Plant)がゲスト・ヴォーカルとして参加。
・Sandy Denny加入前の女性ヴォーカリストのジュディ・ダイブル(Judy Dyble)は、デビュー前のKing Crimsonにも参加していたそうです。
・ポール・ウェラー・バンドでの活躍でも知られるプロデューサー/ベーシストのAndy Lewisもいたそうです。
・この大好きなジャケットの夫婦は、サンディのご両親。
●Fairport Convention「Unhalfbricking」
1969年発表の3rdアルバム。
Sandy Denny
Ashley Hatchings
Martin Lamble
Simon Nicol
Richard Thompson
サンディ・デニーの代表曲で数多くのアーティストがカバーし英国フォークのスタンダードと言われる「Who Knows Where The Time Goes?/邦題:時の流れを誰が知る?」やイアン・マシューズ最後の参加作「パーシーズ・ソング」、そして11分にも及ぶ歴史的なトラッド作品「船乗りの生涯」等が収録されています。
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