朝日新聞に「米ギター ギブソン苦境」の記事。
Rockが好きな人には、とてもショッキングな記事ですよね。
理由は、若者のロック離れと膨らんだ債務が重荷になっていること、そしてギター材「ローズウッド」の国際取引がワシントン条約で厳しく規制されたこと等が原因とか。
フェンダーも計画していた株式公開を取りやめにするそうです。
ギブソンの「レスポール」、フェンダーの「ストラトキャスター」も世界中のギタリストから愛され続けているモデル。
「レスポール」と言えば、
Led ZeppelinのJimmy Page、
元GUNS N' ROSESのSlash、
AerosmithのJoe Perry、
Allman Brothers BandのDuane Allman、
Ozzy Osbourne BandのZakk Wylde、
Gary Moore、
JourneyのNeal Schon‥が有名ですよね。
「ストラトキャスター」では、
Jimi Hendrix、
Shadows のHank Marvin、
Buddy Holly、
Eric Clapton、
Jeff Beck、
Deep PurpleやRainbowで活躍したRitchie Blackmore、
Pink FloydのDavid Gilmourや
Van HalenのEdward Van Halenが自作の改造ストラトキャスターを使用していたことでも有名ですよね。
しかし、報道されるくらいなのだからギブソンもファンだーも苦戦しているのでしょう。
寂しいね~・・・。
ギブソンの「レスポール」、フェンダーの「ストラトキャスター」も無い音楽なんか、考えられません。
本当に若者のロック離れは進んでいるのだろうか。
レコードの売り上げも確実に増えているし、プレイヤー等も売れているのにね。
当店のお客様の主流はある50代前後の年齢層が中心なのは事実ですが、確実に若い年代も増えていますので、当店を見る限り、若者のロック離れは感じません。
若いお客様と常連の年配のお客様が隣同士になり、いろいろなロック談義を交わしているのは微笑ましいですよ。
例えこの世にロックが無くなっても、当店だけはアナログレコードでロックをガンガン流しますからね!
それにしても、2000以降、カリスマ性を持ったスターが現れないな~。
●レス・ポールについて
レス・ポールの音楽業界に対する貢献度は、図り知れません。
現在では、普通に言われているレスポール・ギターを造り、多重録音の機材、8トラック・テープレコーダー等、すべてレス・ポールの発明品なんですよ。
ご存知のように、レス・ポール(Les Paul)は本名をLester William Polsfussと言い、アメリカのギタリストであり発明家で、ソリッドボディーのエレクトリック・ギター「ギブソン・レスポール」の生みの親です。
ローリング・ストーンの選ぶ「歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において2003年は第46位、2011年では第18位にランキングしています。
ポールは8歳の時にハーモニカ、バンジョー、ギターを始める。
エディ・ラング等の影響を受け、13歳でカントリーミュージックのセミプロ・ギタリストとして演奏活動を行っていたとか。17歳の時には、テキサス・カウボーイズと言うバンドで活動していたため高校を落第。
その後、ミズーリ州セントルイスのラジオ局 KMOX のバンド、ウォルバートンズ・レディオ・バンドに加入。
音楽活動の傍ら、1941年にはソリッドボディのエレキギターの原型とも言える「ログ(角材の意)」作成やヘッドのないアルミニウムボディの「ヘッドレスワンダー」を開発。
自宅に作った録音スタジオは、レコードのカッティングマシーンや多重録音を可能にする機材等、当時としては最先端の技術を持ったスタジオだったそうです。
その後、ギブソンと提携し1952年に初のソリッドギター・レスポールが発売。
アンペックスからは、レスが開発した世界初の8トラック・テープレコーダーが発売。
音楽活動では、1976年にチェット・アトキンスと作成した「チェスター&レスター」で1977年グラミー賞を受賞。
1980年代半ばから90年代まで、ニューヨークのファット・チューズデイというクラブでトリオを率いて毎週演奏。
2005年、6月9日に90歳を迎えたレスを祝しレス・ポール&フレンズ名義のアルバム「レス・ポール・トリビュート」が作成される。
参加メンバーは、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジョー・ペリー、ビリー・ギボンズ、ピーター・フランプトン、スティーヴ・ルカサー、キース・リチャーズ、スティング、リッチー・サンボラ、リック・デリンジャー等々。
2007年、レスポールの経歴を描いたドキュメンタリー映画「レス・ポールの伝説」が2007年7月に公開。
この映画は、ギタリストであり発明家でもあるレス・ポールの来歴を、記録映像や本人へのインタビュー、知人へのインタビューを通じて描いたドキュメンタリー映画です。
DVDになっているので、興味のある方は是非見るといいですよ。
2009年8月13日、肺炎によりニューヨークの病院にて94歳で死去。
1995年から、死去した2009年まで、毎週月曜日に、ニューヨーク市マンハッタンのイリジウム・ジャズ・クラブにて「レス・ポールナイト」と称したLIVEを開催。
このイベントでは、ポール・マッカートニー、ディッキー・ベッツ、キース・リチャーズ、ラリー・カールトン、ジョージ・ベンソン、スラッシュ、ブライアン・メイ、スティーヴ・ルカサーなど、多くの有名アーティストが飛び入り参加して、レスと競演したそうです。
亡くなるまでに5度グラミー賞を受賞。
1988年には、後世のロックアーティストに影響を与えた人物に贈られる、ロックの殿堂のアーリー・インフルエンス部門に殿堂入り。
また、前述の8トラック・テープレコーダーやギブソン・レスポールの功労により、ミュージシャンとして唯一「発明家の殿堂(National Inventors Hall of Fame)」入りを果たしています。
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