9月3日にSteely Danの中心的存在でギタリストのWalter Beckerが亡くなりましたね。
死因・死亡場所など詳しい状況は不明だそうです。
享年67歳。
心よりご冥福をお祈りします。
合掌!
Steely Danは、ドナルド・フェイゲン (Donald Fagen) とウォルター・ベッカー (Walter Becker) を中心としたアメリカのジャズ・ロック・バンド。
ぼくが初めてSteely Danを知ったのは、1970年初頭。
ラジオから流れてきた「Do It Again」です。
この曲は、アルバムからのシングル・カット曲でビルボード・シングルチャートで6位を記録しています。
1974年にビルボード・シングルチャートで4位を記録したシングル「リキの電話番号」。
当時、レコードを買うお金がなかったので、友達から借りたレコードをテープに録音し聞いていました。
その後しばらくSteely Danの名前は僕の頭から消えていたのですが、Steely Dan好きの友人が「凄いアルバムが出たぞ!」と連絡あり。
それが、1977年発表のアルバム「aja(彩/エイジャ)」。
早速購入したのですが・・・・、「何と難解なアルバムなんだろう」というのが正直な話。
普通のロックかと思って聞いたら・・・、全編複雑なジャズ的展開。
演奏メンバーを見たらラリー・カールトン、ジョー・サンプル、ウェイン・ショーター、スティーヴ・ガッド、リー・リトナー等々・・・、納得です。
このようなアルバムがアメリカとかイギリスではロックチャートのトップクラスに入るんだから、アメリカもイギリスも凄い!
で、今回Walter Becker逝去でSteely Danの事を調べていたら、とても面白いこと発見。
ドナルド・フェイゲン (Donald Fagen) とウォルター・ベッカー (Walter Becker)は、1960年代初頭、Beatlese以前にアメリカで活躍していたJay & The Americansというバンドにいたのを知りました。
Jay & The Americansは、日本では「Cara Mia(カラミア)」(全米4位)という曲が流行りましたネ。
当店では、オムニバスですが聞くことができます。
2003年に、「彩(エイジャ)」がグラミー賞殿堂入り。
1981年に解散。
解散後、ウォルター・ベッカーはハワイに移住しプロデューサーとして活躍。
リッキー・リー・ジョーンズ、チャイナ・クライシス、マイケル・フランクスなど多彩なアーティストをプロデュース。
Pitchforkや米ローリングストーン誌などによると、Steely Danは今年7月に米フェス<The Classic West><The Classic East>に参加したが、ウォルター・ベッカーは出演をキャンセルしていたとのことです。
やはり麻薬を止められなかっあのかな~・・・・。
改めてウォルター・ベッカー(Walter Becker)に合掌!
●「aja/邦題:彩」
USAアルバムチャートで3位、UKアルバムチャートで5位を記録。
Steely Dan初のプラチナアルバムとなる最大のヒットアルバム。
このアルバムは、東西の一流スタジオ・ミュージシャンを贅沢に起用されており、洗練されたジャズなどの混合による傑作であると評価されています。
8分間に及ぶ表題曲は、複雑なジャズ的転調と、サクソフォーン奏者ウェイン・ショーターによるソロ、そしてドラマーのスティーヴ・ガッドによる巧みなドラム演奏などが含まれている。また、数十人に及ぶ腕利きミュージシャンが参加。
グラミー賞最優秀録音賞を獲得するなど、評論家からも絶大な支持を受け、Steely Danの名声を決定的なものにした。
1978年7月にグラミー賞の最優秀録音賞、ノン・クラシカル部門(Best Engineered Album, Non-Classical)を受賞。
ローリング・ストーン誌が選ぶ「オールタイム・ベストアルバム500」に於いて145位にランクイン。
同アルバムのジャケットに写っている女性は、日本人モデルの山口小夜子。
なおデニー・ダイアスが本作を最後に正式にメンバーから外れ、Steely Danは名実共にベッカーとフェイゲンの2人だけのグループとなります。
・ラリー・カールトン/ギター
・スティーヴ・ガッド/ドラムス
・マイケル・マクドナルド/ボーカル、バックグラウンドボーカル
・リー・リトナー/ギター
・ジョー・サンプル/キーボード、エレクトリックピアノ、クラヴィネット
・ティモシー・シュミット/ベース、ボーカル
・ウェイン・ショーター/ルート、テナーサクソフォーン 他
●「Gaucho/邦題:ガウチョ」
1980年発表。
前作「彩(エイジャ)」に匹敵する大ヒットを記録し高い評価を獲得。
このアルバム制作中、ウォルター・ベッカー麻薬に溺れ交通事故を起こすとか、製作費が膨大になるとか、キース・ジャレットの曲に酷似していると訴えられるとか、レコード会社の移籍問題によるアルバムの権利をめぐる議論等と様々なトラブルに見舞われながらも完成度の高さは頂点を極めている評価。
アルバムはUSAアルバムチャートで9位を記録しプラチナアルバムを獲得。
シングル・カットされた「ヘイ・ナインティーン」は、USAシングル・チャートで10位を記録。
このアルバムを最後にベッカーとフェイゲンのコンビは活動を停止。
<参加ミュージシャン>
・リック・デリンジャー/ギター
・スティーヴ・ガッド/パーカッション、ドラムス
・マーク・ノップラー/ギター、ボーカル
・マイケル・マクドナルド/ボーカル、バックグラウンドボーカル
・ジェフ・ポーカロ/パーカッション、ドラムス
・ジョー・サンプル/エレクトリックピアノ
・デイヴィッド・サンボーン/アルトサクソフォーン、ボーカル 他
●Best 盤
1972年のCAN’T BUY CHEAP THRILLから1978年のAJAまでのアルバムのベスト盤。
ベスト盤だけあって捨て曲もなく、快適に全編を通してスティーリー・ダンの世界を味わうことができます。
このアルバムで特筆すべきことは、過去のオリジナル・アルバム作成に参加したゲスト・セッション・ミュージシャンの名前が、SPECIAL THANKSとして記載されていることである。
もちろん知らない名前もあるが、ロック、ジャズ・ファンであれば一度は耳にした名前も数多く見受けられ嬉しくなっちゃいます。
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mackeee (火曜日, 12 9月 2017 03:50)
9月24日、横浜でのフェイゲンのコンサートに行きます。どんな追悼の演奏になるのでしょうか。