ここ数年、ジビエ料理というのが流行っているよね。
「ジビエ」と言いう言葉を知らなかったので調べてみたら、「ジビエとは狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味する言葉(フランス語)で、ヨーロッパでは貴族の伝統料理として古くから発展してきた食文化」なんですってね。
なんで~、「マタギ料理」じゃん。
この食文化は、日本にも昔からあるじゃん。
何もフランス語で言わなくっても、「マタギ料理」でいいと思うけどな~・・・。
今から約40年ぐらい前、新宿大ガード近くに仕舞た屋風 の店「栃木屋」というマタギ料理専門店があってね、よく行ったな~。
鹿、熊、猪、狸、野兎・・・・・・、いろいろ食べました。
特に鹿の刺身が美味しかったのを記憶しています。
でも、この栃木屋のある付近が再開発で工事になり、行かなくなってしまったけど・・・・・、この栃木屋、今でも営業しているんだろうか・・・・・・・。
小泉武夫(著)の「猟師の肉は腐らない」は、このマタギ(ジビエ)料理が頻繁に出てきます。
渋谷の酒場で知り合った猟師“義(よ)っしゃん”の暮らす山~茨城と栃木を境として南北に走る八(や)溝(みぞ)山地を訪ね、その大自然に包まれた暮らしの知恵を目(ま)のあたりにするという話。
電気の無いランプ生活、水は湧水、燃料は大量の薪、座布団は狐(きつね)の毛皮。
囲炉裏の上には串に刺した魚や鳥や蛇や蛙が燻(いぶ)されている。
猪、兎、野草、昆虫、川魚などの食料は、すべて現地調達で、野趣あふれる物ばかり。
猟師の“義(よ)っしゃん”による野兎、猪、蝮等の手際のよい捌き方、灰や煙を使って保存食を作り冬に備えるなど、自然と生きる猟師の先達から受け継がれた様々な知恵と工夫がてんこ盛り。
野生動物の肉の味の描写など、読んでいる僕も食べたくなるような描写です。
でも、ちょっと疑問が・・・。
著者の小泉武夫は、東京農業大学名誉教授で、食文化論・発酵学・醸造学専門。
解説にそんな著者の「体験記」とあるのですが、「かすみ網」は遥か昔に禁止だし、不法所持の弾薬の密造酒等々、猟師としては違反がかなり描写されています。
この本、ノンフィクションなんだろうか、それともフィクションなんだろうか・・・。
ま~、読んで面白ければいいのですが・・・・、結構面白い本です。
でもな~、「ジビエ料理」ではなく、「マタギ料理」でいいんじゃないの~。
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