中学・高校時代、ラジオが大好きでね・・・・。
ラジオから流れてくる洋楽ヒット曲の数々、洋楽番組が無いときは落語。
落語って、本当に面白い。
落語家の巧みな話に引き込まれ、映像が頭の中に浮かぶんです。
手ぬぐい一つ、扇子一つで表現される芸、どうにも憎めないお馬鹿さんたちの出てくる噺が大好き。
で、最後のオチがたまりません。
大学に行ってからは、落語が脳裏から消えてしまいましたが、社会人になって新宿で飲む機会が多くなってね・・・。
ある日、知人が通っている「信天翁(アホウドリ)」(今は無くなりましたが・・・・)に行ったとき、店の前が「末広亭」。
「末広亭」の看板を見て落語三昧の日々を思いだし、再度落語の本を読みだしました。
古今亭志ん生、三遊亭圓生、古今亭志ん朝等・・・・、面白いですよ~!
また、NHKで再放送されていますが、「超入門!落語THE MOVIE」も面白い。
これは、古典落語を演じる落語家の語りに合わせて役者たちが口パクで演技するもので、長屋の生活や江戸の風習等を落語と映像で勉強できるんです。
時間のある方、落語に興味のある方は是非見てください。
で、「落語推理 迷宮亭」の話。
「落語推理 迷宮亭」は、落語にスポットライトを当てたミステリーのアンソロジー。
落語とミステリーは、深い縁があるんですって。
明治時代、近代落語の祖と言われる三遊亭円朝は翻訳ミステリーを高座にかけていたそうです。
また、鶯春亭梅橋(オウシュンテイバイキョウ)は、都築道夫の作品を落語ネタにしていたし、都築道夫は、「志ん生一代」という僕の大好きな古今亭志ん生の生涯を描いています。
その他にも結城昌治、山田正紀、連城三紀彦、泡坂妻夫、北村薫等の作品が落語ネタになっています。
落語には怪談あり、お裁きものあり、謎解きもあり、落語とミステリーは相性が良いんですね。
同本では、落語家に死が訪れる連城三紀彦「変調二人羽織」と大下宇陀児(オオシタウダル)「落語家変相図」、落語を元ネタにした伽古屋圭市(カコヤケイイチ)「崇徳院」と都築道夫「擬宝珠(ギボシ)」、ミステリー落語の我孫子武丸「貧乏花見殺人事件」と結城昌治「落語 味噌漉し(ミソコシ)」、アマチュア落語家があれこれ推理する「落研の殺人」、明治時代に実際に高座にかけられた快楽亭ブラック「幻燈」の8編が載っています。
落語とミステリーのコラボレーションが楽しめますよ。
この本を読んでから、新たに落語の本を購入してしまいました。
●「落語推理 迷宮亭」
光文社発行の文庫本
値段:880円+税
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土下座野郎Aチーム (水曜日, 26 4月 2017 09:19)
落語を聞いた事はほとんどありませんが、若い頃夢中になった著名人は立川談志。
新釈落語噺は人生のバイブル、談志流に解釈された与太郎の人物像は自分の生き方その物。
「より早く、より便利に、と言うのが文明ならば、そこから淘汰された価値観に潤いを与えるのが文化。」とは談志師匠の言葉。
まさにこのお店その物。
落語はロックンロールであり、ロックンロールは落語なんですね。