就寝前に読む本として購入しましたが、実に面白い本でした。
もともと時代小説・歴史ものは大好き。
時代小説の醍醐味は、史実にのっとったうえでフィクションを構築し一つのストーリーに仕上げていく事だと思います。
史実を無視した荒唐無稽なフィクションは・・・・、ごめんなさい。
「忍びの国」は、忍者の里 伊賀の国で起こった壮絶な戦い「天正伊賀の乱」をテーマにした小説。
「天正伊賀の乱」というのは、織田信長の次男である織田信雄(おだのぶかつ)が天正7年(1579年)9月16日、信長に無断で伊賀惣国一揆を攻めたが、伊賀十二人衆と言われる自治集団に大敗(この時、信長に「親子の縁を切る」とまで書状で脅され、叱責されたとか)したが、天正9年(1581年)には、大和・伊勢の諸大名の加勢を受けて再度伊賀へ侵攻し、同国を平定した物語。
時代小説を読んでいると、「本当にいろいろな資料が残っているものだな~」と、つくづく思います。
信長の次男である織田信雄の存在を始めて知ったし、天正伊賀の乱を記した「伊乱記」、忍者の教科書と言われている「万川集海」や「正忍記」「忍秘伝」等も知りました。
伊賀忍者の頭として有名な百地三太夫や「万川集海」の忍者Best10 に入っている「下柘植の木猿」や後に石川五右衛門として有名になる若き伊賀忍びの文吾なども登場。
忍者の資料は、先日ブログにも書きまし「The Ninja ~ 忍者ってなんじゃ!?」展で見ました。
9/19のブログをご参照ください。
最後に・・・、「忍者とは知恵を巡らし策謀を練り、術をかける相手の「心」を読み解き、その「心」につけ込んで勝ちを得る」(著者)
「忍びの国」は、通勤途中、就寝前に読むには最高です。
タイトル:「忍びの国」
著 者 :和田竜
発行所:新潮社・文庫本
値 段 :590円
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