★ 世界中で発売禁止になったレコード・ジャケット

 実はまだ未整理のレコードがありまして・・・・、先日Whitesnakeの「Come an' Get I」が出てきました。

 

パープル・レインボウ・ホワイトスネイク大好きなHIRATSUKAさんにお見せしたところ「このレコーッドジャケット、発売禁止になっているよ!」とこと。

 

早速発売禁止ジャケットを調べたところ、結構あるものなんですね!

とりあえず、当店所有の発禁ジャケットをご紹介しますね。

● Whitesnake Come an' Get It

 

1981年に発表した5枚目でオリジナルメンバー構成最後のアルバム。

 

シングルカットされた「Don't Break My Heart Again」がUKシングル・チャート17位に「Would I Lie to You」が37位とヒットし、アルバム自体もUKアルバム・チャートで2位を記録。

 

この時のオリジナルメンバーは、デイヴィッド・カヴァデール、ミッキー・ムーディ、バーニー・マースデン、ジョン・ロード、ニール・マーレイ、イアン・ペイス。

で、このジャケットの何が悪くって発禁になったかというと・・・・、リンゴの中の蛇の口が“女性自身”とのこと。

 

このことについてバニーは、「あれはわざとやったわけじゃない。イラストレーターには蛇の舌をぐっとハッキリさせてくれないかって言ったんだ。で出来上がったらあれだったんだ。」と発言しています。

● Mama's And The Papa's 

If You Can Believe Your Eyes And Ears

 

若い方でもママス&パパスは知ってますよね。

1960年代のアメリカで活躍したフォークグループ。

 

1966年に発表されたデビュー・シングル「夢のカリフォルニア」が、いきなりUSA4位と大ヒットし、第2弾シングル「マンデー・マンデー」はNo.1を獲得。

 

1stアルバム「If You Can Believe Your Eye and Ears」もアルバム・チャートに105週間とどまるロング・ヒットに。

Mama's And The Papa's は、1998年、ロックの殿堂入りを果たしています。

 

で、発禁理由はジャケットに写っている「便器」がいけないらしいのです。

● Blind Faith Blind Faith

 

このBlind Faithのメンバーが凄い!

元ヤードバーズ、クリームのエリック・クラプトン(g)、元クリームのジンジャー・ベイカー(ds)、元スペンサー・デイヴィス・グループ、トラフィックのスティーヴ・ウィンウッド(vokeyg)、元ファミリーのリック・グレッチ(b)。

 

有名バンド出身の大物ミュージシャンが一堂に会したスーパーグループ'で、ブルースとロックを融合させたパイオニアです。

 

このスーパーグループが唯一残したアルバムが「Blind Faith」でUKおよびUSAのアルバム・チャートでNo.1を獲得しています。

 

で、問題になったアルバム写真が、これ。

アルバムジャケットの写真がトップレスの少女が児童ポルノに当たることと、少女が持っている銀色の宇宙船が “男性自身”を象徴した物と見なされたからです。

 

少女はいけませんが、宇宙船は考えすぎでは・・・・。

● Scorpionsから 4アルバム

 

Scorpionsは、ドイツを代表するロックバンドでジャーマン・ロックの重鎮的存在。

ドイツで初めて世界的な成功を果たし、70年代のハードロック、80年代のヘヴィ・メタル、90年代のオルタナ・ムーヴメントを生き抜いた数少ないバンドの1つです。

レコード売上枚数は、全世界で累計1億枚以上であり、今なお世界的人気を誇っています。

メンバーは、ルドルフ・シェンカー(vo.g.)とカール・ハインツ・ヴォルマー(g.)、ウォルフガング・ズィオニー(ds.)、ヨアヒム・キルヒホッフ(b.)の4人組+ルドルフの弟マイケル・シェンカー(g.)とクラウス・マイネ(vo.)を加えた6人構成が第1期スコーピオンズのラインナップ。

 

1972年に十代のマイケル・シェンカーのギタープレイを大きくフィーチュア1stアルバム「Lonesome Crow/邦題:恐怖の蠍団」でデビュー。

 

このScorpionsのレコード・ジャケットは毎回問題視されています。

その中で発禁になったレコード4枚をご紹介しますね。

① 「Virgin Killer」

 

1976年発表の通算4枚目のアルバム(邦題:狂熱の蠍団)。

 

Pictured Life」、「In Your Park」、「Crying Days」等、ウリ・ロートとルドルフ・シェンカーの暗く悲しげなツイン・リードの奏でるメロディーに思わず涙が・・・・。

 

で、発禁になった理由は・・・・、見れば分かりますよね!

少女のヌード写真が幼児ポルノに当たるとして、各国でジャケット差し替えとなりました。

② 「LOVEDRIVE

 

1979年発表のスコーピオンズ6枚目のスタジオアルバム。

 

脱退したウリの後任としてマティアス・ヤプスを迎え入れた初のアルバムであり、当時、UFOを脱退していたルドルフの弟、マイケル・シェンカーも「Another Peace Of Meat」など3曲に参加。

 

マイケル・シェンカーは、ツアーにもゲストとして参加し、アメリカで徐々に売れ出した頃のアルバムで、USA55位でゴールド・レコード、UK36位、GERMANY11位にランキングしゴールド・レコードに輝いています。

 

で、発禁理由は・・・胸にガムがネバーッの写真が女性蔑視ということで差換え。

③ 「In Trance/邦題:復讐の蠍団」

 

1975年に発表された3枚目のスタジオアルバム。

 

このアルバムを引っさげてロンドンのマーキー・クラブでのデビュー・コンサート実施し大成功に。

 

キッスのサポーティング・アクトとして、西ドイツ国内ツアーを行いドイツの音楽誌での人気投票で、グループ部門3位を獲得。

 

表題曲の「In Trance」は、大好きな曲の一つなんだけど、ジャケットが女性軽視とのことで差替え。

考えすぎだと思うけどね~!!

④ 「Animal Magnetism/邦題:電獣」

 

1980年発表の7枚目のスタジオアルバム。

The Zoo」「Make it Real」「Lady Starlight」等は、僕好み曲。

 

USA52位プラチナム、UK23位、GERMANY12位に。

 

このアルバム発表後、イギリスのドニントンパークで開催された第1回モンスターロック・フェスにレインボーやジューダス達とともに参加し、いよいよ超一流どころの仲間入りをしはじめます。

で、このジャケットのどこがNGかというと、女性と犬の頭が男性の股間の位置にあるからだそうです。

これも考えすぎだと思うけどな~・・・・。

● Lynyrd Skynyrd 

  「Street Survivors

 

Lynyrd Skynyrdは、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第95位になっている、USAサザン・ロック・バンド。

 

アル・クーパーに見出され1973年に1stアルバム「レーナード・スキナード」を発表。

 

シングルカットされた「Free Bird」がヒット。

 

1974年、2ndアルバム「セカンド・ヘルピング」を発表し、シングルカットされた「スウィート・ホーム・アラバマ」が大ヒットします。

 

しかし、残念なことに19771020日、ツアー中の飛行機がミズーリ州マッカム近郊で燃料切れにより墜落。

乗っていたロニー・ヴァン・ザント、スティーヴ・ゲインズ、キャシー・ゲインズらが死亡し、バンドは解散してしまいました。

 

問題の「Street Survivors」は、1977年発表の5thアルバムですが、Lynyrd Skynyrdとしては最後のアルバムになってしまいました。

 

収録曲「That Smell」は。映画「ブロウ」で使用されるし、「What's your name」が大ヒット。

カッコいいトリプルギターと、ロニーの力強いウォーカルが聞くことができる最高のサザンロックですが、飛行機墜落事故で亡くなっているので、炎に包まれた彼等のジャケットはNGということで急遽炎なしのジャケットに差し替えられました。

 

Lynyrd Skynyrdの遺志は、ロニーの弟であるドニー・ヴァン・ザント率いる38スペシャルが引き継ぎ、コンサートでもLynyrd Skynyrdの曲を演奏してえいます。

● Guns N' Roses

Appetite For Destruction

 

Guns N' Rosesは、1985年に結成されたロサンゼルスを拠点とするハードロックバンド。

 

全米で4,200万枚、全世界で1億枚以上のアルバムセールスを記録するモンスターバンド。

「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第92位。

2012年に、ロックの殿堂入りを果たしています。

 

Appetite For Destruction」からシングル・カットされた「It's So Easy」、「Welcome to the Jungle―全米7位」、「Sweet Child o' Mine―全米1位」、「Paradise City―全米5」「Nightrain―全米93位」と、5作大ヒット。

アルバムもUSA1位を記録し、UKでは5位を記録。

 

『ローリング・ストーン』誌の「オールタイム・ベスト・アルバム500」では62位を、「オールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100」で4位にランクイン。

 

このジャケットが問題になり差替えになったのは一目瞭然だすよね・・・・。

ロボットが女性を●●●してるんですから・・・・。

これはいけません!

● The Strokes 「Is This It

 

The Strokesは、1999年ニューヨークで結成され、2000年代におけるガレージロック・リバイバル(ロックンロール・リバイバル、ポストパンク・リバイバル)ムーブメントの代表的なバンド。

 

Is This It」は、2001年発表の1stアルバム。

シングルカットされた「The Modern Age」「Last Nite」「Hard to Explain」「Someday」が大ヒットし、アルバムもUK2位を獲得、USAでは33位を記録。

 

「ローリング・ストーン」誌は2008年の特集で、「Take It or Leave It」を「グレイテストギターソングトップ100」の71位にランクイン。

「ローリング・ストーン」誌が選んだ「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」で199位に、「オールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100」で8位にランクイン。

 

女性の綺麗な曲線美を描いたジャケットが当時の自粛ムードの煽りを食らって差し替えられています。

綺麗なのにな~・・・。

● Bon Jovi 

Slippery When Wet/邦題:Wild In The Streets

 

1984年デビュー。

Slippery When Wet/邦題:Wild In The Streets」は、1986年発表の3rdアルバム。

 

シングルカットされた「You Give Love A Bad Name/邦題:禁じられた愛」、「Livin' On A Prayer」がBillboard Hot 1001位を獲得。

 

 アルバム自体もBillboard 2008週連続1位に輝いています。

 

で、ジャケットですがアルバム・タイトルが書かれている濡れたTシャツを着た女性の胸部が猥褻とか・・・・。

考えすぎ!

健康的で良いじゃないですか!

● UFO 「Force It

 

UKハードロックバンドUFOの結成は、1969年。

初期はあまりパッとしませんでしたが、1973年にスコーピオンズのギタリストマイケル・シェンカーが参加してからバンドのサウンドががらりと変わります。

 

1974年に発売された3rdアルバムでマイケル・シェンカー参加第1弾「Phenomenon/邦題:現象」から当店でマイケル・シェンカー大好きなお客様からよくリクエストされる「Doctor Doctor」や「Rock Bottom」が大ヒット。

 

Force It」は、1975年に発表された4thアルバムでマイケル・シェンカー参加第2弾のアルバムで、「Let It Roll」や「Shoot Shoot」等気持ちの良いハードロックが収録されています。

ギターの多重録音やキーボードの効果的な使用など、ほぼその後のUFOサウンドの基礎を創り上げたといってよいアルバムで、USAアルバム・チャートで71位を記録。

 

これ以降世界的な人気バンドとなっていき、1980年代のハードロック・ヘヴィメタルなどへ多大な影響を与えたことでも有名。

 

で、問題のジャケットは・・・・、女性が男性を襲っているように見えるから?

ウ~ム、良く分からない・・・・。 

● VAN HALEN 「1984

 

Van Halenに関しての説明は、必要ないよね。

1984」は、1983年に発表した6thアルバム。

このアルバムから4枚シングルカットされ全て大ヒットに。

1弾シングル「Jump」は、自身初のBillboard Hot 100における1位獲得。「I'll Wait」は13位に、「Panama」も13位、「Hot for Teacher」は56位を記録。

 

アルバム自体も発売から2か月で100万枚を突破し、Billboard 200では、マイケル・ジャクソンの『スリラー』に次ぐ、自身最高位の2位を記録。

最終的には1,000万枚以上を売り上げ、ダイアモンド・ディスクに認定された。

 

で、このジャケット・・・、天使と煙草・・・・・、どう転んでもNGですよね。

 

Van Halenにはもう1枚あります。

Van Halenにはもう1枚あります。

 

1995年発表でUSAアルバムチャートでNo.1に輝いた「Balance」。

 

このジャケットも差替えられています。

 

このアルバムのアナログレコードはありませんが、シングルカットされ大ヒットした「Can't Stop Lovin' You」のシングル盤のみ所有しています。

 

● Led Zeppelin 

Houses Of The Holy/邦題:聖なる館」

 

同アルバムは、1973年発表のLed Zeppelin5枚目のアルバム。

 

発売と同時にビルボードのチャートでNo.1に輝き、トップ40圏内に39週ランクイン。

UKでも2週首位を獲得。

 

当店では、同アルバムから「The Rain Song」「 D'yer Mak'er」「Over the Hills and Far Away」等のリクエストがあります。

2012年に「ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイムベストアルバム500」において、148位に選ばれました。

 

で、このアルバムのジャケットも裸の子供達についてアメリカの検閲局から指摘を受け、アメリカではバンド名とアルバムタイトルが書かれた帯を、子供達の尻を隠す目的で付ける事で落ち着いたそうです。

● Roxy Music 「Country Life

 

ブライアン・フェリーの個性的なヴォーカルが光るRoxy Musicは、1971年に1stアルバム「ROXY MUSIC」でデビュー。

 

このアルバムからシングルカットされた「Virginia Plain」がUKシングル・チャートで10位を記録。

 

アルバムもヒットし、「ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100」に於いて、62位にランクイン。

ブライアン・イーノが在籍していたことでも有名。

 

Country Life」は、1974年に発表した4thアルバム。

シングルカットされた「All I Want Is You」は、母国UKのシングル・チャートで12位を記録。

また、このアルバムで初めてRoxy MusicUSAのアルバム・チャートでトップ40入りを果たしました。

「ローリング・ストーン誌が2003年に選出したオールタイム・グレイテスト・アルバム500」で387位にランクインしています。

 

で、「Country Life」のジャケットですが、2人の女性モデル(実は男性です!)の下着姿が問題視されアメリカでは袋入りで販売されたのを始め、ドイツでは1人のモデルの顔をアップにした写真に、カナダでは女性2人を消すといった措置が取られたそうです。

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コメント: 6
  • #1

    ユーフォニー (月曜日, 29 1月 2018 22:38)

    通りすがりです。

    今さらながら、burnのヴォーカルはイアンギランじゃなくてデヴィッドカバーデイルだったというのを知り(先日BS番組でリッチーの特集を見ました)、色々調べているところに、大好きな企画を見つけたので拝見しました。

    country lifeのジャケットが男性とは!これまた勉強になりました。

    ボズ・スキャッグス「ミドルマン」というアルバムも、
    レオタード女性の太ももにボズが頭を乗せているジャケットが問題になりました。
    確か、女性の股間が載らないように位置をずらした差し替えジャケットになった、だったかな。

    いいですね、こういう企画。

  • #2

    Tears Drop (火曜日, 30 1月 2018 17:22)

    ありがとうございます。今後とも宜しくお願いしますね。

  • #3

    デッド ドラゴン (木曜日, 11 7月 2019 23:36)

    Force It の Force は「レイプする」の意味。

    Slippery When We は「濡れたら滑りやすい」で、つまりセックスの前偽の状態。

  • #4

    (金曜日, 20 12月 2019 05:28)

    「考えすぎ」←あなたが考えなさすぎなだけでは
    思考停止せずにジャケット製作者の意図を読み取ろうとした方がおもろいよ

  • #5

    tako23 (金曜日, 27 8月 2021 13:47)

    Country Lifeのジャケットの女性は男⁉️
    って、コレはデマですよ‼️デマ❗️
    その当時にそんなデマが広がってそのまま鵜呑みにした記事見て書いたんじゃないの、コレ。

  • #6

    Tears Drop (金曜日, 27 8月 2021 22:02)

    tako23(タコ兄さん?)、コメントありがとうございます。このアルバムが発売される前から言われていました。1974年当時僕は24歳。ロックが好きでロキシーが好きな男でした。当然この話を信じていました。今でも・・・ネ。貴殿(?)が言うように「デマ」かも知れませんが、今まで否定する記事を見たことがありません。もしそのような記事をお持ちでしたら教えてください。今後ともご教授宜しくお願いしますね。

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