現在、音楽はiPhoneなどの普及により身近になりすぎて消費物になってしまったと言われていますよね。
しかし、アナログレコードは、デジタルと違い音が柔らかく暖かく、針を落とすたびに違う音になり、コンディションを整えることで変化し新しい音に出会えるので、人気沸騰までは行かないがかなり復活しているそうです。
このアナログレコード人気復活は世界的な潮流で、米国、英国、欧州を中心ここ数年で市場規模は何倍にも膨らんでいるそうです。
世界のレコード売上額は、2006年の3400万ドルから2013年には2億1800万ドルまで跳ね上がり、米国では2006年に100万枚以下だった売り上げが、2012年に460万枚、2013年に610万枚と大幅に増加。
日本でも、アナログレコード生産量は2010年以降増加傾向で、14年は前年比約1.5倍の40万1000枚に上っています(以上日本レコード協会調査)。
日本唯一のアナログレコードを作っている東洋化成も今年はやくも昨年一年間の件数を大きく上回る受注が集まっているという。
この世界的なアナログレコード人気復活の「火付け役」となったのが、「レコードストアデイ(RECORD STORE DAY)」というイベント。
このイベントは、米国のレコードショップオーナーChris Brownが「近所のレコードショップに行き、音楽の楽しさを再発見してもらいたい」と開催したのが始まり。
今では米国の700を超えるレコードショップと数百のアメリカ外のショップ、そして有名アーティスト(U2、ローリング・ストーンズ、ポール・マッカートニーといった大御所等)が協力して盛り上げる年に一度の「アナログレコードのお祭り」となっており、日本のタワーレコードやHMVといった大型ショップから地方の個人レコード店まで100を超える店舗が参加しているそうです。
日本でアナログレコードが普及したもう一つの理由は、1万円前後から購入できる再生機器が発売され手軽に聴けるようになり、レコード針等も量販店で簡単に購入できるようになったことがあげられます。
レコード針の老舗 ナガオカは月産10万本を切る状態が続いていたが、20万本近くまで回復したとか・・(当店にご挨拶に来てくださいましたナガオカ営業部の方、良かったですね・・・)。
また、アナログレコードを聴いたことのなかった若者のためにパルコがアナログレコード専門の音楽スペースを開設したり、「HMVレコードショップ渋谷」がレコード初心者向けに、レコードプレーヤーの使い方や聴き方のセミナー開催しているようです。
アナログレコードには、デジタルにはない音の丸みや暖か味があります。
針を落とすごとに音が変わり、二度と同じ音は再現されないアナログレコードを聴くということは、今最も贅沢で魅力的で心を満たしてくれる時間の使い方ではないでしょうか。
●今年イギリスで最も多く購入されたアナログレコードBest10
1. ピンク・フロイド – The Endless River(永遠/TOWA)
2. アークティック・モンキーズ – 「AM」
3. Royal Blood – 「Royal Blood」
4. オアシス – 「Definitely Maybe」
5. ピンク・フロイド – 「狂気」
6. ジャック・ホワイト – 「Lazaretto」
7. ザ・ストーン・ローゼズ – 「The Stone Roses」
8. フー・ファイターズ – 「Sonic Highways」
9. レッド・ツェッペリン – 「レッド・ツェッペリン I」
10. オアシス – 「(What’s The Story) Morning Glory?」
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cowboys-in-the-movies@ezweb.ne.jp (水曜日, 11 11月 2015 23:20)
しかし、アルバム単位(嫌いな曲も含まれているかも知れない)よりも、現在のダウンロード文化は、60年代初頭のpops全盛のシングル盤の頃に近い音楽の聞かれ方をしている気がしなくもないと思います。
popsなんて本来、消費される物だと思いますしね。
太田雅之 (水曜日, 22 3月 2023 14:00)
上のBest10全てRockのよう気がしますが、配信は音が悪いし曲順羅列です。