1962年、サリー州のウェイブリッジという街で結成されたNashville Teens。
日本では1曲、世界的には2曲の大ヒット曲をもつイギリスのグループ。
1964年発表のデビュー・シングル「Tobacco Road」は、UKで6位に、USAでも中ヒットを記録。
同1964年暮れに発表した2ndシングル「Google Eye」もUKトップ10ヒットを記録。
翌年公開の映画「トップ・ギア」にも出演。
通常、1曲でも世界的な大ヒット曲があれば、いろいろな種類の資料が残っているものですが、どういう訳か残念なことにこのバンドに関する資料はとても少ないんです。
Nashville Teensは、アメリカ黒人のブルースに影響を受けたロック/ブルース、R&Bを演奏。
2人の専任ボーカリストがツイン・ボーカルと鍵盤を叩きつけるような荒々しいピアノでR&Bサウンドを聴かせるバンドだったようです。
結成後の1963年には、当時のデビュー前のUKバンドの定番ともいえる、ドイツ・ハンブルクのスター・クラブでの巡業や現地でライブ・レコーディングを行ったジェリー・リー・ルイスのバック、ボ・ディドリーのツアーのサポート等で注目を浴びたようです。
その後、イギリス本国に戻りチャック・ベリーやカール・パ-キンスのバックバンドを勤めさらに脚光を浴びます。
そんなNashville Teensに目をつけたのが、アニマルズ、ハーマンズ・ハーミッツを育て上げたあの有名なミッキー・モスト。
ミッキー・モストは、1964年発表のデビュー曲と2ndシングル曲をヒットさせ、映画「トップ・ギア」にも出演させたのですが・・・・、ここからNashville Teensの悲劇が始まります。
当時のミッキー・モストは2大バンドを抱えて超多忙の毎日。
そのため、折角2曲の大ヒットを出したNashville Teensのプロモートまで手が回らず、2年目からはほとんどノン・プロモート状態。
マリアンヌ・フェイスフルとの競演シングルとなった「The Little Bird」を発表しますが、マリアンヌの方だけが大ヒット。
この曲日本でもヒットしましたよね!
ノン・プロモート状態でバンドは試行錯誤しながら頑張っていましたが、1969年サウンドの要ともいえるピアノのジョン・ホウクンが脱退し、事実上バンドは解散状態となってしまいましたそうです。
因みに、ピアノのジョン・ホウクンは、元Yardbirds/ヤードバーズのキース・レルフが結成したプログレ・バンド「Renaissance/ルネッサンス」に加入しています。
「Tobacco Road」は、元Van HalenのDavid Lee Roth がソロ・アルバム「 Eat 'Em And Smile」でカヴァーしています。
本当に実力あるバンドでもノン・プロモートじゃ売れないのですね!!
Nashville Teensを聞くたびに、何か淋しさを感じます・・・・。
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