古川ロッパを知っている人は・・・・、現在では本当に少ないと思います。
彼について若干説明しますね。
古川ロッパは、1930年代の日本を代表するコメディアンで編集者やエッセイストとしても活躍した人なんです。
1903年(明治36年)に元東京帝国大学総長加藤弘之男爵の長男にあたる加藤照麿男爵の六男として誕生。
家訓により、義理の叔父(父の妹の婿)で満鉄役員の古川武太郎(元陸軍中将の古川宣誉の長男)の養子に・・・。
1921年早稲田第一高等学院に進学しキネマ旬報編集同人になります。
1922年早稲田大学文学部英文科在学中に映画初出演した際、文藝春秋社社長 菊池寛に招かれ雑誌「映画時代」の編集者として入社。
その後、親交のあった活動弁士徳川夢声とナヤマシ会を結成し演芸活動を開始。
素人なのにとても芸達者だったロッパは、菊池寛や小林一三に認められて喜劇役者に転向。
1933年には浅草で徳川夢声・大辻司郎・三益愛子・山野一郎らと劇団・笑の王国を旗揚げ。
同時期に活躍した喜劇役者「エノケン」こと榎本健一と「エノケン・ロッパ」と並び称されるほどの人気者に。
「弥次喜多道中膝栗毛」では、榎本健一一座と合同公演を行い大好評に!!
とま~、1930年代ではとても有名な喜劇役者だったんです。
この古川ロッパは筆まめな人でね・・・・、いろいろな事柄について文章を残しているんです、
特に彼の「古川ロッパ昭和日記」というのがあってね・・・・。
この本は、
「戦前篇/昭和9年-昭和15年」、「戦中篇/昭和16年-昭和20年」、「戦後篇/昭和20年-昭和27年」、「晩年篇/昭和28年-昭和35年」
の4冊に分かれているんですが・・・・、この本が欲しくってね・・・・。
でも非常に高価なんです・・・・、1冊1万円×4冊=4万円!!
購入するのに躊躇していたら・・・・、ナッ、ナッ、ナント・・・昔、妻が誕生日にプレゼントしてくれたんです。
もう~~、嬉しくって、嬉しくって・・・・、子犬のように尻尾がブルブル・・・どころではなくグルグル回ってしまったくらい・・・・。
この日記は、ロッパ自身の日常生活はもちろん、美食の記録、映画や演劇、読書の感想、時勢に対する批判など多くの事柄を細かく記述しており、昭和戦前期から戦後にかけての時代風俗を知る貴重な記録としても
嬉しかったな~、そして面白かったな~!!
心から妻に感謝!!
で、本題「ロッパ随筆 苦笑風呂」について・・・。
終戦後、都会派のインテリ喜劇王ロッパがさまざまな雑誌などに寄稿した痛快無比の名エッセイ集。
食談や「非常酒談」などの酒話、活キチならではの映画や様々のエッセイ、大好物のはずのお風呂の一本まいった話、浅草・丸の内・京都についての小咄、文芸時評、演劇批評家に対する反駁等々、一冊まるごとロッパ・ワールドがあります。
ロッパの生きた時代背景を知らなくっても面白く読めるのではないかと思います。
河出文庫 740円+税
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