この企業名は、皆さん知ってますよね?
そう、「レコード針のナガオカ」です。
単に「ナガオカ」ではなく、あくまでも「レコード針のナガオカ」なんです。
レコード育ちには、脳裏に焼きついている超有名企業ですよね。
先日、「レコード針のナガオカ」アナログ部の方が・・・・「あるお方から、こちらのお店のことをお聞きしまして・・・、ご挨拶に伺いました」と、わざわざ山形よりご来店くださいました。
いろいろとお話を伺いしたところ、デジタル機器の影響により相当なダメージを受けたそうですが、現在もレコード針部門は頑張っていらっしゃるとのこと。
3代目現社長 長岡秀樹氏のインタビュー記事(2009年10月27日(火)日本経済新聞朝刊)によると・・・・、
「(レコード針は)ピーク時、月産100万本を誇った。・・・・82年に世に出たCDが86年には販売枚数でLPレコードを抜き、一気に音楽の主役に・・・。
そのため、89年はレコード針販売数が数千本に激減。返品がとまらず、倉庫は在庫の山に・・・。90年に会社を解散。最盛期に千人超いた社員を数十人に削減。
レコード針の生産継続のため山形ナガオカ(現ナガオカ)を残し、ナガオカ精密(山梨県大月市)と販売会社ナガオカトレーディング(東京・渋谷)を新設。
現在では、精密測定機器用の触針や小型マグネット、大規模集積回路の検査用プローブピン(先端部品)と、経営の多角化に成功。
レコード針の割合は、総売り上げの10%程度だが、針の国内の売り上げはこの10年、月産4万~5万本で推移している」そうです。
良かった、良かった!!
「レコード針のナガオカ」は生きているし、企業自体も成功しているようで・・・、良かったな~!!
デジタル機器が普及した1980年代後半、先代社長 長岡栄一氏は相当苦悶したそうです。
「CDはレコードより優れているのか。レコードは無くなってしまうのか。世界に何十億枚とあるレコードも捨てるのか。レコードの溝に刻まれた音源と共に、人々の心に刻まれた懐かしい記憶までも捨て去ってしまうのか」と・・・・。
現社長の「レコードを聴くファンはいなくならないよ」という言葉により、会社は整理統合されたがレコード針の生産を続けたそうです。
レコードを愛する方々からも励ましの手紙をたくさん頂いたそうです。
91年の雲仙・普賢岳の噴火災害で被災された初老の男性から「土石流で家が流されたが、残された倉庫でホコリをかぶったレコードプレーヤーを発見。若いころに聴いた曲をかけてみると、思い出がよみがえり、涙が止まりませんでした。レコードが聴けなくなると、生きる勇気がなくなってしまいます。これからも頑張ってください」と・・・。
「レコード針で飯を食わせてもらったんだから・・・・、オレは絶対にやめないぞ!」
「この先、世代交代が進んでも、デジタルオーディオが技術革新を遂げても、私たちは針を作り続けているだろう。半世紀にわたってレコード文化を守った責任があると思うから・・・・」。
「レコード針のナガオカ」さん、時代を超えてもレコードを・・・、アナログ・レコードを愛し続ける人がいます。
アメリカではレコードの売上がCDを抜いたそうですから、頑張ってくださいね!!
心より応援していますからね!!
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伊東潤 (火曜日, 10 3月 2015 11:26)
泣ける話だな。
私も二百枚余のアナログレコードを持っていますが、いつの間にかプレーヤーを買わなくなり、二十年余も聴いていませんでした。
これを読み、プレーヤーを買う気になりました。
「雨の後は必ず晴れる」のですね。
TearsDrop (木曜日, 12 3月 2015 15:16)
先生、ありがとうございます。このような企業を応援したいですね!