Bob Dylanの「Hurricane/ハリケーン」という曲は、知ってますよね。
現在報道されている袴田事件とこの曲が重なります。
ご存じのように袴田事件は、1966年に静岡県清水市(現静岡市清水区)で発生した強盗殺人放火事件で、犯人とされた袴田 巖さんは裁判で死刑が確定。
しかし、袴田さんは冤罪であることを訴え続け、つい先日(3月27日)死刑及び拘置の執行停止並びに裁判の再審が決定した事件。
この袴田さんは、プロのプロのボクサーだったので元世界スーパーウェルター級のチャンピオン輪島功一さんや日本プロボクシング協会(JPBA)の原田政彦会長(=ファイティング原田)等が、支援していました。
Bob Dylanの「Hurricane」もプロのプロのボクサー。
ボクサー、殺人事件、冤罪・・・。
だから、袴田事件とHurricaneが重なるんです。
Hurricaneとは、元世界ミドル級1位であったルービン・ハリケーン・カーター氏のこと。
彼は、米ニュージャージー州で起きた殺人事件の犯人とされ「トリプル終身刑」の判決を受け投獄。
しかし、幸運にもニューヨークタイムズが証人の偽証を暴いたので、冤罪事件であることが判明。
紆余曲折を経て、19年後に晴れて自由の身に・・・。
この事件の背景には根強い人種的偏見があり、最初から冤罪の可能性が高いことが指摘されていたそうです。
Dylanは本人とも面会した上で、この事件の真相を自分なりに解釈し、彼の無実を訴えたるプロテストソングとして「Hurricane」作ったそうです。
「Hurricane」は, 1976年に発表されたDylan17作目のスタジオ・アルバム「Desire/欲望」に収録されています。
このアルバムは、USAビルボードで5週連続1位、UKアルバム・チャートで最高3位を記録した、Dylanのスタジオ・アルバムの中でもベスト・セラーとなったアルバムである。
「ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500」で174位になっています。
ルービン・ハリケーン・カーター氏の奇跡の生還ドラマは「ザ・ハリケーン」の題名で映画化(1999年公開)されDylanの曲がサウンドトラックで使用されています。
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