「張作霖爆殺事件」は、日本史で習ったから知っているよね。
そう、張作霖が関東軍により乗車した列車が爆破され死亡した事件。
馬賊出身の張作霖は、奉天派軍閥を形成し東三省(旧満洲・現中国東北地方)の実権を握り1927年北京で大元帥になり、北京政府を支配。
しかし国民革命軍の北伐に追われて1928年北京を脱出したけど、6月4日奉天郊外で関東軍により乗車した列車が爆破され死亡。
この事件は日本では「満州某重大事件」として政治問題となりました。
ナッ、ナント、95年前の今日じゃん!!
日本はこの爆殺事件を支那の便衣隊のせいにし、この事件をきっかけに満州全土を領有しようという満洲事変へと流れていくんだけど・・・・。
浅田次郎「マンチュリアン・リポート」は、この「張作霖爆殺事件」~闇に葬られた昭和史最大のミステリーの真相を追っていきます。
満州某重大事件を起こした関東軍の暴挙に激怒した昭和天皇がその真相を知るべく密使にした陸軍軍人の現地報告「満洲報告書」(マンチュリアン・レポート)と、擬人化された張作霖を乗せた御料列車「侯爵」の独白(アイアン・モノローグ)が交互に展開。
この列車は、元々西太后がイギリスに発注し作らせた贅を尽くした列車なんだけど、この列車と張作霖との会話が面白い。
「名誉ある撤退」とした張作霖の独り言に、擬人化された御料列車「侯爵」が答えるという・・・・、浅田次郎ならではの奇抜な発想はとても好き!
全体としては、張作霖爆殺事件の真相を暴くというテーマはとても好きなんだけど・・・・・、作品としては・・・・・、ウ~ム、イマイチだったかな!
この作品を面白く感じた方には失礼!
コメントをお書きください