久々のこの1冊です。
イヤ~、恥ずかしいぐらいに間が空いてしまいましたね。
でも、読書の秋だも・・・・。
今回は、半村良の作品です。
半村良は、高校卒業後、紙問屋の店員を皮切りに、バーテン、クラブの支配人、マージャン屋、板前の見習い、広告会社勤務等々、30近いいろいろな職業を遍歴してから作家になったので、その経験を生かした下町の人情話なんかは最高なんです。
今回は、下町の人情話を織り込んだ善良な超能力者の悲劇を描く大作で、第9回日本SF大賞を受賞作した「岬一郎の抵抗」をご紹介しますね。
ところで、半村良作品との出会いは、学生時代に「およね平吉時穴道行」を読んでから。
これで半村良にはまり、「石の血脈」、「産霊山秘録」(昭和48年に第1回泉鏡花賞受賞)、「雨やどり」(昭和49年に直木賞受賞)、「岬一郎の抵抗」(87年に日本SF大賞受賞)、「かかし長屋」(93年に柴田錬三郎賞受賞)、その他「戦国自衛隊」(映画は××でしたが・・・!)、「太陽の世界」、大長編「妖星伝(大長編で最後はバテバテの作品?)」等を次から次に読み漁りました。
前述のように「岬一郎の抵抗」は、超能力を持っていることに気づいた下町に住む平凡なサラリーマンの数奇な人生を描いた作品です。
ところで、もし自分が超能力を持っていることに気づいた時、貴方はどうします?
その超能力を正義に使うか、悪用するか・・・・どっちだろうか。
本来、人間は欲望の塊であり、そのためなかなか聖人君子にはなれないと思うのですが、貴方ならどうします??
自分の超能力に気づいた下町に住む平凡なサラリーマンの数奇な人生を描いた作品、半村良の「岬一郎の抵抗」は、本当に面白い本です。
当時は上下2巻の単行本でチョット長いかもしれませんが、長編を忘れてしまうくらいに引き込まれる作品ですよ!
詳細は、「この一冊」をご参照くださいね。
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