先日(2018年10月7日)、アメリカの音楽サイトUltimate Classic RockがJourneyの全アルバム(14枚)に収録されている全楽曲(172曲)のランク付けを発表しましたね。
ご自分の好きな曲は何位でしたか?
この情報をしらない方は、下記をご参照ください。
http://amass.jp/111586/?fbclid=IwAR3fxCwqovIeFBTVlBLApl4DTs5RwVu-7JeV5TPn3D1DRz9o6mUYrJHUXxM
しかし、1975年のデビューしてから14枚のアルバムが出ていたのですね。
僕がJourney~ニール・ショーンの存在が気になり始めたのは、Santanaの「Caravanserai」と言うアルバムから。
このアルバムは、ロックにラテンの要素を持ち込み新鮮な楽曲をつくることに成功したSantanaが1972年発表した4作目のアルバム。
ロック+ラテン+ジャズ的な要素を取り込みUSA/Billboard 200で8位、R&Bチャートでは6位を記録したSantanaの最高傑作と言われるアルバム。
この凄いアルバムのセカンド・ギタリストとして活躍していたのがニール・ショーン。
この時16歳で“天才ギタリスト”やら“神童”と言われていたのですから、気になりますよね。
でも「Caravanserai」発表後、ニール・ショーンとグレッグ・ローリーはSantanaの音楽性の変化やSantanaのボスであるカルロス・サンタナの宗教問題等を理由に脱退。
そして新バンド結成の情報。
その新バンドと言うのが、1973年にサンフランシスコで結成されたJourneyなのです。
1974年にCBSコロムビア(ソニー・ミュージック)と契約し、インスト曲主体のプログレ系ロックバンドとしてスタート。
メンバー交代を繰り返しますが、1978年にスティーヴ・ペリーが2代目専任ヴォーカリストとして加入。
1980年代に入りBABYSのジョナサン・ケイン、ドラマーにスティーヴ・スミスが参加し絶頂期の5人体制が確立。
Steve Perry - lead vocals, producer
Neal Schon - guitars, vocals
Jonathan Cain - keyboards, DMX-programming on 3., vocals
Randy Jackson - bass
Steve Smith - drums on 2.,10. and 11.
その後は皆さんがご存知のように破竹の勢い。
出すアルバムがことごとく大ヒットし、数々のプラチナ・ディスクやゴールド・ディスクを獲得。
Boston、TOTO、Van Halenらと並び1980年代の代表的なバンドになりました。
2005年1月にはハリウッド・ウォーク・オブ・フェームへの殿堂入り。
2017年にロックの殿堂入りしています。
《所有アナログレコード紹介》
1975年発表の1stアルバム。
《参加ミュージシャン》
・グレッグ・ローリー/ボーカル、キーボード
・ニール・ショーン/リードギター、バッキング・ボーカル
・ロス・ヴァロリー/ベース、ピアノ、バッキング・ボーカル
・エインズレー・ダンバー/ドラムス
メロディアスな歌よりも、演奏に重点を置いたプログレに近いサウンド。
このアルバムから「Of a Lifetime」、「In My Lonely Feeling」、「Mystery Mountain」と3枚のシングル・カットされていますが、いずれもチャート・インしていません。
個人的には、7分近い1曲目の「Of a Lifetime」が好きです。
初々しいニール・ショーン、グレッグ・ローリーの二人が、試行錯誤しながらのすばらしいアルバムを創り出しているのがとても良い。
1975年5月21日に発売された日本盤は、オリコンLPチャートで4週チャート・インして最高72位を記録。
◆ 「Look Into The Future/邦題:未来への招待状」
1976年発表の2ndアルバム。
・グレッグ・ローリー/ボーカル、キーボード
・ニール・ショーン/ギター、バッキング・ボーカル
・ロス・ヴァロリー/ベース、ピアノ、バッキング・ボーカル
・エインズレー・ダンバー/ドラムス
・ジョージ・ティックナー/リズムギター
アルバム発表後にジョージ・ティックナーが脱退。
グレッグ・ローリーがリード・ボーカルを担当し、インストゥルメンタルは収録されず。
「It's All Too Much」はビートルズのジョージ・ハリソンのカヴァーで、当時のライヴのオープニングでも演奏されていたそうです。
音楽評論家のStephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて「本質には前作の繰り返しで、前作よりも焦点が絞られてインストゥルメンタル・セクションも向上しているものの、やはり強力な曲が欠けており、良質なジャズ・ロックとして機能するには少々方向性が定まっていない」と評しているけど、アルバムB面の3曲(Look Into the Future/Midnight Dreamer/I'm Gonna Leave You)は、個人的には大好きな展開。
圧巻!!
母国アメリカのBillboard 200では100位、日本のオリコンLPチャートでは58位を記録。
◆「Infinity」
1978年発表の4枚目のアルバム。
このアルバムからプロデューサーとしてQueen、Cars、Pilot等を手掛け世界的に有名なロイ・トーマス・ベイカーが担当。
で、このアルバムからスティーヴ・ペリーが参加します。
ロイ・トーマス・ベイカーは、スティーブ・ペリーに専任vocalと作曲をまかせ、これまでのジャーニーとは違う新しい面を作品に反映することに成功。
本作からは「Wheel In The Sky」(全米57位)、「エニィタイム」(全米83位)、「Lights」(全米68位)がシングル・ヒット。
アルバムもBillboard 200でバンド初のトップ40入りを果たし、最高21位を記録。
1989年7月には、RIAAによってトリプル・プラチナに認定。
スティーヴ・ペリー/ボーカル
ニール・ショーン/ギター、バッキング・ボーカル
グレッグ・ローリー/キーボード、ボーカル
ロス・ヴァロリー/ベース、バッキング・ボーカル
エインズレー・ダンバー/ドラムス、パーカッション
このアルバムを最後にドラムのエインズレー・ダンバーは脱退しジェファーソン・スターシップに加入します。
◆ 「Evolution」
1979年に発表の5thアルバム。
ドラマーに元Montroseのスティーヴ・スミスを迎え、さらにパワー・アップ。
シングルカットされた
「Just the Same Way」が全米58位、「Lovin', Touchin', Squeezin'」が全米16位、
「Too Late」が全米70位を記録。
同アルバムもBillboard 200では20位に達し、自身2作目の全米トップ40アルバムとなる。
日本でも『未来への招待状』(1976年)以来のオリコンLPチャート入りを果たし、最高70位を記録。
John Franckはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「ジャーニーは5作目のアルバムで、ジャズ/プログ・ロックの名手からアリーナ・ロックのスーパースターへの転身を達成してみせた」と評していまする。
良いアルバムですよね。
《参加ミュージシャン》
スティーヴ・ペリー/ボーカル
ニール・ショーン/ギター、バッキング・ボーカル
グレッグ・ローリー/キーボード、ボーカル
ロス・ヴァロリー/ベース、バッキング・ボーカル
エインズレー・ダンバー/ドラムス、パーカッション
◆「Departure」
1980年に発表した6thアルバム。
《参加ミュージシャン》
・スティーヴ・ペリー/ボーカル
・ニール・ショーン/ギター、ボーカル、バッキング・ボーカル
・グレッグ・ローリー/キーボード、ハーモニカ、ボーカル、バッキング・ボーカル
・ロス・ヴァロリー/ベース、ベース・ペダル、バッキング・ボーカル
・スティーヴ・スミス/ドラムス、パーカッション
ロイ・トーマス・ベイカーとケヴィン・エルソンの共同プロデュース。
スティーヴ・ペリーはアルバム・タイトルについて「ちょっとした音楽的変化が進んでいたから、このアルバム名にした。僕達は自分達のルーツを幾らか残しつつ、幾らか脱却(Departure)したんだよ」と語っています。
脱却(Departure)したお陰で、シングルカットされた
「Any Way You Want It/邦題:お気に召すまま」が全米23位、
「Walks Like a Lady」が全米32位、
「Good Morning Girl/ Stay Awhile…」が全米55位を記録。
アルバムも全米Billboard 200で8位を記録。
1980年7月にはRIAAによってプラチナ・ディスクに認定。
1994年10月にはトリプル・プラチナに認定。
John Swensonは『ローリング・ストーン』誌のレビューにおいて、「このグループが過去に生み出した良い瞬間は、ニール・ショーンとエインズレー・ダンバーが長尺のジャムに興じた時だったが、現在のジャーニーはバンドとして最良の形で機能している。そして、彼らがこれほどハードにロックしていたことはなかった」との評。
このアルバム発表後もメンバー交代を繰り返し、Babysのジョナサン・ケイン、ドラマーにスティーヴ・スミスが加入し、ここに不動の5人体制が確立。
これ以降、Journeyは最高の1980年代を迎えます。
◆ 「Escape」
1981年に発表された7枚目のアルバム。
《参加ミュージシャン》
・ニール・ショーン/ギター、ヴォーカル
・ロス・ヴァロリーベー/ス、ヴォーカル
・ジョナサン・ケインキー/ボード、ギター、ヴォーカル
・スティーヴ・スミス/ドラムス
このアルバムに関して、何も言うことがありませんね。
皆さんが知っているように、このアルバムで初の全米第1位を獲得。
イギリスでも初のアルバム・チャート圏内入りを果たして、全世界で1,000万枚以上を売り上げた大ヒット作。
当店でもリクエストが多い
「Open Arms(全米2位)」、
「Who's Crying Now(全米4位)」、
「Escape」、「Mother, Father」等々、名曲ばかり。
ほとんどの曲がスティーブ・ペリー、ニール・ショーン、ジョナサン・ケインのコンビによる完成度は高いアルバム。
1980年代という時代を象徴するようなメロディとサウンドは最高です。
因みに、「Open Arms(全米2位)」はマライア・キャリーがカヴァーし、2004年には映画『海猿』の主題歌に使用されています。
「Don't Stop Believin'」は、日産・エルグランドのCM曲として2004年8月~2006年1月まで使用。
2009年に米国のテレビドラマ「glee/グリー」でカバーされて全米第4位のヒット。
リバイバルヒットにより、若い世代のファンが増えているそうです。
◆「Frontiers」
1983年発表の8枚目のアルバム。
《参加ミュージシャン》
・スティーヴ・ペリー/ヴォーカル
・ニール・ショーン/ギター、ヴォーカル
・ロス・ヴァロリーベー/ス、ヴォーカル
・ジョナサン・ケインキー/ボード、ギター、ヴォーカル
・スティーヴ・スミス/ドラムス
前作「Escape」で世界制覇を果たした勢いそのままにメロディアス・ハードバンドとして頂点を極めた大ヒットアルバム。
シングルカットされた
「Separate Ways」は全米8位、
「Faithfully/邦題:時への誓い」は全米12位、
「After the Fall/邦題:愛の終りに」は全米23位、
「Send Her My Love」は全米23位と、
シングルカットされた曲は軒並み全米TOP40ヒットを記録。
アルバムも全米ビルボード・チャートで9週連続で2位を記録。
この時の1位は何だかわかりますか??
そう・・・、マイケル・ジャクソンの「スリラー」。
マイケルにより、遂に1位にはなれませんでした。
因みに、「Separate Ways」はTBSによるワールド・ベースボール・クラシック(2009年大会から)および侍ジャパン関連試合(主に親善試合やプレミア12など)中継のテーマ曲に使用。
1986年発表の9枚目のアルバム。
・Steve Perry - lead vocals, producer
・Neal Schon - guitars, vocals
・Jonathan Cain - keyboards, DMX-programming on 3., vocals
・Randy Jackson - bass
・Larrie Londin - drums, percussion
・Bob Glaub - bass on 2.,10. and 11.
・Steve Smith - drums on 2.,10. and 11.
・Dan Hull - Sax on 2. and 7., Harp on 7.
・Steve Minkins - Additional Percussion on 3.
Journey黄金期最後のアルバム。
全体的にポップで、とても聞きやすいアルバムに仕上がっています。
トップバンドになるとバンドの内外を取り巻く状況・環境も大きく変わっていきますね。
メンバー間にいろいろと軋轢が生れ、いろいろな噂が流れ、ライヴ・ツアーに参加しなかったりレコーディングに参加しなかったり・・・・。
同アルバム制作時のメンバーはスティーヴ・ペリー、ニール・ショーン、ジョナサン・ケインの3人だったそうです。
プロデューサーも全盛期を支えたマイク・ストーンがバンドを離れ、バンドメンバーやバンド関係者はバラバラな状態の中で同アルバムは発売されました。
しかし、勢いというのは凄いですね。
発売と同時にビルボード・チャートで第4位に。
シングルカットされた
「Girl Can't Help It」は全米9位、
「Suzanne」は17位、
「Be Good To Yourself」が9位、
「I'll Be Alright Without You」は 14位、
「Why Can't This Night Go On Forever」は 60位を記録。
しかし、バンドは噂通り「Raised On Radioツアー」が終了した時点で活動を停止・解散となります。
残念だね~・・・。
◆ 「Captured/邦題:ライヴ・エナジー」
1981年発表の初ライブ・アルバム。
1980年発表のアルバム「Departure」のプロモーション・ツアーで行われたデトロイト公演、モントリオール公演、東京公演の音源が使用されているようです。
「Escape」や「Frontiers」発売前のLIVEなので「Infinity」から「Departure」までのアルバムに収録された楽曲を中心に構成されていますが、大いに感動できるアルバム。
USAビルボード・アルバムチャートで9位を記録。
因みに、オープニングアクトを務めたのがBabys.
このBabysのキーボード担当ジョナサン・ケインが後にジャy-ニーに参加し、絶頂期を迎えます。
《参加ミュージシャン》
スティーヴ・ペリー/ボーカル
ニール・ショーン/ギター、ボーカル、バッキング・ボーカル
グレッグ・ローリー/キーボード、ボーカル、バッキング・ボーカル
ロス・ヴァロリー/ベース、バッキング・ボーカル
スティーヴ・スミス/ドラムス、パーカッション
ジェフ・ワークマン/キーボード
●サンドトラック盤「Vision Quest/邦題:青春の賭け」
1985年発表の映画のサウンドトラック盤。
映画は、レスリング部に所属し過酷なトレーニングに打ち込む男子高校生と年上女性との恋を描いた青春ドラマ。
このサントラ盤が最高なんです。
A面1曲目にJourneyの「Only The Young」が入っています。
この曲はシングルカットされビルボード・チャート最高7位を記録。
その他にマドンナ、ドン・ヘンリー、フォリナー、ディオ、ジャン・ウエイト、サミー・ヘイガーなどの曲も入っています。
1. Only The Young / Journey
2. Change / John Waite
3. Shout To The Top / Style Council
4. Gambler / Madonna
5. She's On The Zoom / Don Henley
6. Hungry For Heaven / Dio
7. Lunatic Fringe / Red Rider
8. I'll Fall In Love Again / Sammy Hagar
9. Hot Blooded / Foreigner
10. Crazy For You / Madonna