Animalsは、知ってますよね!
日本でもビートルズ、ローリング・ストーンズに続いて人気のあるリバプール・サウンドといえばAnimalsですよね。
代表曲「朝日のあたる家」は、ひょっとしたら当時ラジオから流れてくるロックの中で一番多かったかもしれません。
Animalsは、イギリス・ニューキャッスル出身のアラン・プライス(オルガン、ピアノ)、エリック・バードン(ヴォーカル)、ヒルトン・ヴァレンタイン(ギター)、チャス・チャンドラー(ベース)、ジョン・スティール(ドラム)の5人で1963年に結成されました。
もともとはニューキャッスルで58年に結成されたアラン・プライスのコンボにエリック・バードンが参加してできたバンド。
このアニマルズの魅力は、何といってもイギリスで最も偉大な白人ブルース・シンガーの一人といわれているエリック・バードンの圧倒的な黒っぽい歌声とアラン・プライスの優れたアレンジ能力によるブルース・フィーリングに満ちたサウンドです。
1964年から65年にかけてヒット曲を量産するのですが、アラン・プライスが飛行機恐怖症のためツアーを拒否しバンドから脱退。
その後も次々とメンバーが脱退。
Animalsと言えば、1964年の大ヒットした曲「朝日の当たる家/原題:The House Of The Rising Sun」ですよね。
もともとこの曲は、作者不明のアメリカのトラディショナル・ソングで、ボブ・ディランが1962年のデビューアルバムで取り上げています。
この当時、アニマルズはロックンロールの帝王 チャック・ベリーがイギリス公演する際の前座をやることになり、チャック・ベリーに対抗してフォークの名曲「朝日のあたる家」をブルース的な解釈にてスローでダークなアレンジで録音。
重くブルージーなエリック・バードンのシャウトと後半にボリュームを上げて盛り上がるアラン・プライスのオルガンが強烈な印象を残す名曲として誕生。
当時のシングルとしては異例の4分30秒という長さになったにもかかわらず、見事にUKチャート1位を獲得。
2ヶ月後には、USAチャートでも1位に輝きました。
USAビルボード・シングルチャートでは三週連続1位に、その他スウェーデン、カナダのチャートでも1位を記録。
その他の曲。
1964年に発表されたデビュー1stシングル「Baby Let Me Take You Home」は、UK38位、USA19位に入るヒットとなりました。
3rdシングル「I’m Cring」は、UKで8位、USAでは19位を記録。
1964年「キング・オブ・ブギ」の異名を持つJohn Lee Hooker(ジョン・リー・フッカー)の「Boom Boom」を発表し、USAで43位を記録。
日本では、GSモップスの鈴木ヒロミツがカバー。
1965年発表の「悲しき願い/原題:Don’t Let Me Be Misunderstood」は、USAで4位を記録。日本では、尾藤イサオがカバー。
また、1977年サンタ・エスメラルダ ( Santa Esmeralda ) がラテン・ディスコ風にアレンジして世界的な大ヒットに!
このサンタ・エスメラルダ版は2003年の映画 「 キル・ビル vol.1 」 のサントラにも使用されています。
「We’ve Gotta Get Out This Place/邦題:朝日のない街」は、UKで2位 にUSAで13位を記録。
この曲はヴァン・ヘイレンもカヴァーしているとか・・・・?
1965年発表のサムクックがオリジナル「悲しき叫び/原題:Bring It Oh Home To Me」は、USAで4位を記録。
また、1965年の「朝日のない街/原題:We’ve Gotta Get Out This Place」は、UKで2位に輝き、Van Halenなどもカバーしているとか・・・・。
1966年発表の大ヒット曲「孤独の叫び/原題:Inside Looking Out」は、スパイダースやゴールデンカップスがカバー。
中でも1969年に発表されたGRAND FUNK RAILROADの「Inside Looking Out」は、圧巻!!
因みに、「朝日のあたる家」は、日本でダニー飯田とパラダイス・キングをはじめ浅川マキいろいろな日本人アーチストがカバーしていますが、ちあきなおみも歌っているんですって・・・・。
ビックリだよね~~~!!
で、Animalsは、約2年後の1966年に解散。
その後、エリック。バートンは、活動の本拠地をサンフランシスコへ移し「エリック・バードン&ジ・アニマルズ」として再始動。
第2期Animalsの正式バンド名は、「Eric Burdon & The Animals(エリック・バードン&ジ・アニマルズ)」。
後に Policeで活躍するギタリストAndy Summersが在籍していたことは有名。
Grateful DeadやJefferson Airplane、Quicksilver Messenger Service、Big Brother & The Holding Companyなどと“シスコ・サウンド”と呼ばれるようになり、1968年のヒット曲「スカイ・パイロット」を生みます。
第2期Animalsは、アメリカのブルースに根ざした作風が特徴的ですが、60年代後半にはサイケデリックな作品も多く発表し、ロックシーンに大きな影響をもたらしたバンドといえます。
最大のヒット曲は、ベトナム戦争に対する痛烈な反戦歌「Sky Pilot(従軍牧師)」。
しかし、第2期Animals 「Eric Burdon & The Animals」は、1968年に解散。
チャス・チャンドラーは第1期Animals解散後、Jimi HendrixやSLADEのマネージャーとして大成功しています。