2021年
11月
29日
月
●「グランツ18年」
~2013 IWSC トロフィー(最高賞)始め合計37の賞を受賞‼
「グランツ」は、スコットランド・ハイランド地方で生産されているブレンデッドウイスキー。
シングル・モルト市場売上げ第1位を誇る「グレンフィディック」を生産するウイリアム・グラント社のウイスキーです。
同社は、姉妹蒸留所「グレンフィディック蒸留所」の他、「ザ・バルヴェニー蒸留所」、「キニンヴィ蒸留所」、「ガーヴァン・グレーン・ウイスキー蒸留所」を所有。
「グランツ」は、3つの蒸留所より生産されるモルト原酒を中心に、グレーン・ウイスキーをブレンドして造られ、「グレンフィディック」の甘くスムースな味わい、「バルヴェニー」の甘く華やかでフルーティな風味等が堪能できます。
中でも「グランツ18年」は、オーク樽で18年以上熟成させたモルト原酒と厳選したグレーン原酒をブレンドし、最後にポートパイプ(※1)の樽で6か月間熟成。
リッチで濃厚でフルーティな香り、はちみつや胡椒のスパイスが効いたピリッと閉まる香り、ナッツの芳醇な香り。
口あたりはとても滑らかで、日本人好みの上品で繊細な深みを感じる甘くフルーティな風味が最高‼
「グランツ18年」は、数ある「グランツ」商品の中で最も受賞歴の多いスコッチウィスキーで合計37種の賞を受賞しています。
・IWSC(インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション)、2013年にトロフィー賞、2014年と2015年はゴールド賞、2016年にはシルバー賞 など
・ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ):2013年にゴールド賞、2014年にゴールド賞、2016年にシルバー賞など
その他にも、さまざまな賞を受賞しており合計で37つの賞を受賞しています。
「グランツ18年」:シングル 1,250円
(※1)「ポートパイプ」:
ポートワイン造りに使われた後の空き樽。
ポートワイン樽をウィスキーの貯蔵に使用すると、カシスを思わせる香りと甘み、粘性を帯びた強い熟成感をウイスキーに与えると言われています。
● 「バルブレア 12年」
~正統派ハイランドモルト
スコットランド・ハイランドで2番目に古いバルブレア蒸留所は1790年創業。
同蒸留所は、ケン・ローチ監督の映画「天使の分け前」のロケ地として有名になりましたが、10人に満たない少人数での経営蒸留所。
残念ながら日本ではあまり知られていませんが、同蒸留所で造られる「バルブレア」の味わいは、まさに正統派ハイランドモルトと言われており、「ザ・スコッチ」と言われる超有名な「バランタイン」の主要原酒となっています。
「バルブレア12年」は、熟成にアメリカンオークの旧バーボン樽とダブルファイアードアメリカンオーク樽を使用。
光沢のあるゴールドから醸し出される柑橘系の爽やかな香り、バニラのような甘さやフレッシュな青りんごの甘酸っぱい芳香が感じられます。
口に含むと、とてももまろやか。
リンゴや洋梨のような爽やかな味わいでとても飲みやすいシングル・モルトです。
シングルモルト「バルブレア 12年」:シングル 1,200円
2021年
11月
25日
木
今東光の勧めで出家した瀬戸内寂聴さんが11月9日に亡くなりましたね。
享年99歳。
合掌‼
寂聴さんが亡くなられて、知ったことが2つ。
1つは瀬戸内寂聴さんは、故母の一つ下でした。
母は大正10年生れ。
そうか・・・、母が生きていれば今年100歳だったのか~・・・。
これはあくまでも個人的な話でしたね。
で、もう一つ。
何の番組か忘れましたが、訃報番組で「寂聴さんが仏門に入る前、まだ俗世間にいる頃の話で最後の愛人が井上光晴さん・・・」と放送されビックリ。
何と僕の大好きな作家の一人である井上光晴(いのうえ みつはる)が最期の愛人だったとは・・・。
時代は1960年代中頃の話。
当時は有名な話だったそうですが・・・・、僕は知りませんでした。
学生時代、静岡から来た同級生のK君が「これ、とても良い本だから」と言って教えてくれたのが井上光晴の「地の群れ」。
それ以来、井上光晴の作品に嵌っちゃってね・・・。
長崎原爆の被爆者、部落、朝鮮、炭鉱等、虐げられた人々をテーマにした「地の群れ」、長崎の青年たちが出征する友の壮行会に集まった時、どうのように徴兵から逃れられるか等青年の心の葛藤を描いた「ガダルカナル戦詩集」、朝鮮人に対する差別を描いた「虚構のクレーン」等々、長崎で生れ育った自らの原体験をバネに虐げられた人々をテーマに作品を書き続けた作家。
その他にも朝鮮戦争をテーマにした「他国の死」、スターリン時代のソ連をテーマにした「黒い森林」、原爆投下前日の市民の生活を描いた「明日 一九四五年八月八日・長崎」等々。
テーマは重いですが、とても面白い小説なので興味のある方は読んでください。
で、この井上光晴が「寂聴、最期の愛人」だったとは・・・・・・、本当にビックリだよね。
煩悩多き人間には宗教が必要なのか・・・・な?
寂聴さんの師匠・今東光の「悪名」もとても面白い小説なので読んでください。
この小説は映画化され、主人公の河内の暴れ者・八尾の朝吉(姓は村上)を勝新太郎が、弟分のモートルの貞は自殺した田宮二郎が演じています。
小説も映画も面白かったな~!
アッ、思い出した!
「悪名」の主役と同じ名前の“村上朝吉”さんという好青年が、かわいい女の子と一緒に当店に良く遊びに来てくださいます。
感謝!!
2021年
11月
08日
月
当時は、百姓一揆をテーマにした「忍者武芸帳 影丸伝」を代表するように、最下層の人々の食べ物や服装などがとてもリアルであり、激しい権力闘争の中で描かれる暴力がとても残酷で子供よりはむしろ大人が読む漫画だと思っていました。
でも、今は「はだしのゲン」同様に子供たちに読んでもらいたい漫画だと思っています。
「はだしのゲン」は、作者 中沢啓治氏が、自身の原爆の被爆体験を元にした自伝的漫画。
氏はこの漫画を通して原爆の怖さ・戦争の無意味さ等々を知ってもらうために書き上げたと言っています。
だから当然当時の思想・風潮、原爆投下時の熱線や爆風で老人や乳児を含む市民が犠牲となる描写、強姦などの性的描写、「きちがい」「乞食」「ルンペン」などの差別的表現、旧日本軍の残虐行為・差別発言などの描写がたくさん記載されています。
これに対して国は「子供たちに間違った歴史認識を植え付ける」「子供たちに残虐な行為・残虐な性表現は如何なものか」とクレームをつけましたよね。
国が「反対している漫画」に対し、世界的な映画監督ジェームズ・キャメロンは「広島・長崎の原爆をテーマとした映画を考えている」し「被爆による殺戮表現を、たとえ目を覆いたくなる映像になろうと、真実から目を背けずに描きたい」と語っています。
ごめん、話しを元に戻します。
ある評論家は、「日本の大衆文学では右翼は剣豪と将軍を描き、左翼とリベラルはもっぱら忍者を描くのがつねである。後者の代表が村山知義である」と。(朝日新聞)
でも、忍者を描いたのは村山知義だけじゃありません。
大好きな山田風太郎も・・・・。
そして白土三平も忍者を主人公にした作品~武士社会(権力機構)に抵抗しながら農民、被差別民の間で生きて行く忍者の姿を描いています。
だからかもしれませんが70年代(学生運動衰退)以降、氏の作品は急速に廃れていったと言われています。
しかし、氏が左翼なのかどうかは問題ありません。
当時の僕は、氏の描く主人公~悩みながらも権力に果敢に立ち向かう主人公に憧れてしまいました。
社会人になってから権力を笠に着てふんぞり返っている人、偉ぶっている人達に向かって・・・、実力のない平社員が・・・、つい「お言葉を返すようですが・・・」と、内容のない拙い言語でお言葉を返してしまう・・・。
結果は・・・、もう見えているよね・・・。
連戦連敗!
当時はまだパワハラ等と言う言葉もないから、言われ放題・・・。
何度泣きながら帰ったことか・・・。
ハッ!ハッ!ハッ!・・・懐かしい~・・・・。
でも辛い時に氏の作品を読むと、嫌なことが忘れれたのは事実です。
ちょうど衆院選の前に氏が亡くなられたのは、何かを暗示しているような・・・、政権交代・・・?
選挙の結果は・・・・、良いか悪いかわかりませんが、最大の権力党・自民党の勝利!
氏は、弱者を助けるような党が現れて欲しかったのでは・・・、なんちゃってネ!
それはさておき、漫画が嫌いな人、まだ氏の作品を読んだことが無い人は、是非ご一読ください。
また、村山知義の「忍びの者」もネ。
戦国時代を舞台、権力者たちに利用される下忍たちの悲哀と反抗を描いた作品で石川五右衛門(映画では市川雷蔵)を主人公にしているのでこちらも是非読んでください。
お薦めですよ‼
2021年
11月
03日
水
1717年創業のスコットランド最古と言われるグレンタレット蒸留所は、2基のポットスチル稼働による少量生産蒸留所。
そこで造られる原酒・シングルモルト「グレンタレット」はとても有名で、その大半が雷鳥がトレードマークのブレンデッドスコッチ「フェイマスグラウス」のキーモルトに回されてしまいます。
そのため原酒は、ほとんど市場に出回ることが無く入手困難なシングルモルトとして有名。
2002年、現在の蒸留所オーナー・エドリントン社が蒸留所の敷地に「フェイマスグラウス・エクスペリエンス」と言う大規模なビジターセンターを建設。
創業から約300年たった現在、新たに3つのエディションからなるオフィシャルボトルを発表。
それが「グレンタレット・シェリー・エディション」、「グレンタレット・トリプルウッド」、「グレンタレット・ピーテッド・エディション」の3種類。
他に類を見ない高級シングルモルト・ウイスキーとして、まったく新しい「グレンタレット」が発売されました。
● 「グレンタレット・ピーテッドエディション」
麦芽にピートを焚いた重厚なスモーク感が特徴。
蒸留所が免許を得た1775年に作っていたウイスキーに近い味わいだそうです。
甘みの中にスモーキーな風味とほのかな塩気のある香り、ピートの香りが最後まで残り優しい味わいのウイスキー。
シングル : 1,200円
● 「グレンタレット・ピーテッドエディション
麦芽にピートを焚いた重厚なスモーク感が特徴。
蒸留所が免許を得た1775年に作っていたウイスキーに近い味わいだそうです。
甘みの中にスモーキーな風味とほのかな塩気のある香り、ピートの香りが最後まで残り優しい味わいのウイスキー。
シングル : 1,100円
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余 談:
同蒸留所で飼われていた「タウザー」と言うネコは、ディスティラリーキャットとして鳥やネズミから原料の大麦を守るため、捕まえたネズミの数がなんと生涯で28899匹とのこと。
ギネスブックに載る世界一のネコだったそうです。
2021年
11月
03日
水
数年前、当ブログでアイリッシュウイスキー「グリーンスポット」をご紹介しました。
それを読んだアイルランド人が3名ご来店。
「グリーンスポット」を置いているお店は少ないそうで、当店のブログを見つけ飲みに来たとのこと。
その時、「是非このウイスキーも飲んでください」と紹介されたのが「ライターズ・ティアーズ」です。
なかなか機会が無く、やっと皆様にご紹介できるようになりました。
アイルランドは、「聖者と学者の国」として知られており、多くの偉大な作家を世に排出し、世界中の文学に大きく貢献した国です。
アイルランド出身の脚本家や作家達は壁にぶち当たった時、「命の水・ウイスキー」に安らぎとインスピレーションを求めるそうです。
そのため、「作家が涙する時、ウイスキーの涙を流す」と言われる程、作家達の支えになっているとか・・・。
「ライターズ・ティアーズ」は、19世紀の伝統的なアイリッシュウイスキーの製法を継承し、世代を超えたアイルランドの偉大な作家に敬意を示す為につくられたウイスキー。
2009年の発売直後から一風変わったブランド名もあって、すぐさまウイスキーファンの目に留まり一躍有名になりました。
フルーティなリンゴやバニラのような、とても上品で心地よい香り。
口に含むと心地よい甘さが広がり、最後にシェリーのようなエレガントな余韻が続きます。
古いレシピを再現した「ライターズティアーズ」は、現代の味覚にフィットした香りや味わいで人気急上昇‼
【受賞歴】
・ロンドンの「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」で金賞受賞!
・2015年「Irish Whiskey ofthe Year」受賞!
・「TWSC(東京ウイスキー&スピリッツコンペティション)2020」にて特別賞受賞!
・「TWSC 2021」 最高金賞受賞!
・2015年「Jim Murray Whisky Bible」で93ポイントという高ポイントを獲得
・イアン・バクストン「死ぬまでに試したいウイスキー101選」選出
「ライターズティアーズ」 : シングル 900円