2018年
5月
28日
月
日本ではELPのカール・パーマーが在籍していたバンドとして有名なATOMIC ROOSTER。
でも、カール・パーマーが在籍していたのは1stアルバムのみ。
実際は、The Crazy World Of Arther Brownに在籍していたVincent Crane ヴィンセント・クレインが結成したバンド。
カール・パーマーは1stアルバムを発表後、キース・エマーソン(元ナイス)とグレッグ・レイク(元キング・クリムゾン/b)とELPを結成しATOMIC ROOSTERを脱退。
カール・パーマーの代わりにPaul Hammond ポール・ハモンド(ds)を迎え、黄金期のメンバーが揃ったが、直後グラハムも脱退。
やむなくベーシスト不在のまま
Vincent Crane ヴィンセント・クレイン(キーボード、ヴォーカル)、
John Du Cann ジョン・デュ・カン(ギター、ヴォーカル)、
Paul Hammond ポール・ハモンド(ドラムス)
の3人で作成したのが2ndアルバム「Death Walks Behind You」。
メンバー間のごたごたの中で作成されたにも拘らず、この2ndアルバムは“英国ロックに燦然と輝く歴史的名盤” と言われています。
●「Death Walks Behind You」
1970年発表の2ndアルバム。
1stアルバムはハードなプログレ・サウンドでしたが、この2ndではヘヴィなギターを全面に出したサウンドへと変わっています。
このサウンドの変化が大当たり。
71年にはシングル「Tomorrow Night」が全英11位、「悪魔の答」(Devil's Answer)が全英2位の大ヒット。
一躍ヨーロッパで名を知られるバンドとなる。
しかし、残念なことに1989年にヴィンセントが自殺、ポール・ハモンドもドラッグの多量接種で93年に他界となってしまいました。
ATOMIC ROOSTERは、アメリカで大きな成功を得られず世界的にはそれほどメジャーではありませんが、日本やイギリスにおいてはプログレ・ファンとハードロック・ファン双方に愛され続ける特殊な存在として今でも人気の高いバンドです。
2018年
5月
22日
火
ジャケットが好きで、以前から欲しいと思っていたレコード。
再発盤ですが、やっと入手することができました。
Fairport Conventionは、イギリスのフォーク・ロックバンド。
1967年に結成し、現在も活動しています。
フォーク・ロックバンドなんですが、結成当時はブルースやサイケデリック・ロック等をやっており、メンバー編成も似ていることから「イギリスのジェファーソン・エアプレイン」等と言われていました。
シド・バレット中心時でサイケデリックを演奏していた初期ピンク・フロイドやソフト・マシーンなどと、良く共演していたそうです。
そんなLIVEでスカウトされデビュー。
1969年5月12日バーミンガム公演終了後バンドの移動車がハイウェイで交通事故を起こし、オリジナルメンバー1名とギター トンプソンの彼女を失います。
ハイド・パークで行われた追悼コンサートには、ローリング・ストーンズ、キング・クリムゾンなどが参加したそうです。
事故後、活動続行を決めたグループは、サンディ・デニーが持ち込んだ英国伝承音楽の要素を大胆に取り入れ“エレクトリック・トラッド”という概念でアルバムを作り出します。
“エレクトリック・トラッド”とは、英国のトラディショナル・フォークにロックを加味し、これまでのロック、フォーク、ポップ界になかった音楽性と個性を持つ新たな音楽。
フォークの伝統に新たな息を吹き込んだ彼等の音楽性は、60年代後半以降のフォーク・グループやレッド・ツェッペリンをはじめとするロック界にも多大な影響を与えています。
その新しい概念で発表されたのが、1969年の3rdアルバム「Unhalfbricking/アンハーフブリッキング」。
トラッドロックを確立させた初期の集大成的アルバムです。
しかし、残念なことに名盤を次から次に発表したFairport Conventionの女性ボーカルSandy Dennyが、1978年に知人宅で階段を踏み外して転落。
31歳の若さで亡くなりました。
才能豊かな人は早死にしてしまうんですね。
元メンバーのリチャード・トンプソンは、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において、2003年は第19位、2011年の改訂版では第69位に選ばれています。
●Fairport Conventionその他情報
・イアン・マシューズは、キング・クリムゾンの1stアルバムに参加しているイアン・マクドナルド。
・Fairport Conventionの50周年記念アルバムにロバート・プラント(Robert Plant)がゲスト・ヴォーカルとして参加。
・Sandy Denny加入前の女性ヴォーカリストのジュディ・ダイブル(Judy Dyble)は、デビュー前のKing Crimsonにも参加していたそうです。
・ポール・ウェラー・バンドでの活躍でも知られるプロデューサー/ベーシストのAndy Lewisもいたそうです。
・この大好きなジャケットの夫婦は、サンディのご両親。
●Fairport Convention「Unhalfbricking」
1969年発表の3rdアルバム。
Sandy Denny
Ashley Hatchings
Martin Lamble
Simon Nicol
Richard Thompson
サンディ・デニーの代表曲で数多くのアーティストがカバーし英国フォークのスタンダードと言われる「Who Knows Where The Time Goes?/邦題:時の流れを誰が知る?」やイアン・マシューズ最後の参加作「パーシーズ・ソング」、そして11分にも及ぶ歴史的なトラッド作品「船乗りの生涯」等が収録されています。
2018年
5月
14日
月
先日は、突然の入院で多大なご迷惑をおかけしたにも関わらず、皆様から心温かい励ましのお言葉を多数いただき、心より御礼申し上げます。
今後は、皆様にご心配をかけぬよう健康管理に努め、一層精進して参る所存です。
つきましては、5月22日(火)より通常営業に戻りますので、変わらぬご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
2018年
5月
13日
日
明治45年生れ、煙草・洋酒・ロシア文学をこよなく愛し、大学の先輩でもあった父が他界したのは82歳。
小さい頃、紫煙を燻らしている父の膝の上で一緒にクラシックを聴いていたのを思い出します。
週に2~3日程度、父は夜11時ごろ会社の部下とクラブの女の子を引きつれ帰宅。
我家がサロン状態になり煙草の煙が応接室一杯に広がったいました。
持病の糖尿病を抱えていましたが、煙草も酒も止めることのなかった父。
それが原因で父が入院した記憶はありません。
82歳で亡くなった父の位牌に、母は煙草と酒を欠かすことはありませんでした。
そんな煙草と酒をこよなく愛した父の息子である僕も当然体を壊さず入院もせず元気に行けると思ったんだがな~・・・・。
医師の診断は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、従来の慢性気管支炎+肺気腫になる症状。
肺気腫、COPDになる患者の80〜90%は喫煙歴があり、喫煙者全体のうちCOPDになるのは15%程度なんですって。
逆に言うと、喫煙者の85%はCOPDにはならないが、喫煙者のうち高齢者に限ると50%近くがCOPDになっているそうです。
喫煙が主な原因がであることは明らかですが、喫煙者のどのような人が肺気腫になって、どのような人がならないのかはまだ不明だとか。
加齢、体質や遺伝、大気汚染やアスベストなどの化学物質によるものなどが考えられているそうです。
煙草が主な原因と知りましたが、高齢者の50%はCOPDになっていない。
ならない父と患ってしまった息子の違いはないか?
頭の良さだけでなく体力までも・・・・。
入院して改めて思ったことは、「どう考えても全ての面で父には負ける!・・・」。
病院に来たときは、呼吸困難な状態。
どんなに深く呼吸しても、酸素不足の金魚のようにアップアップ状態。
体内酸素も93%とか・・・。
この体内酸素測定装置は「パルスオキシメータ」といい、皮膚を通して動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定するための装置で、一般的に96~99%が標準値。
93%だと、やはりアップアップ状態。
酸欠というのは、相当苦しいものですね。このまま死ぬのかと思いましたよ。
種々の検査後、点滴開始。
ステロイド(副腎皮質ホルモンの1つ)は、凄いね。
副作用も凄いけど、いろいろな症状に効果があるのは事実。
お陰様で現在は呼吸困難もなく、暇を持て余しているので読書三昧。
年を取ったせいか、ステロイドのせいか、涙もろくなったな~・・・。
白虎隊でたった一人生き残ってしまった飯沼貞吉を描いた植村三十里「ひとり白虎~会津から長州へ」で5ページに1回涙。
1970年、日本返還を目前に控えた沖縄・那覇での公安警察官と琉球独立を叫ぶ若者達を描いた馳星周のノワール小説「パーフェクトワールド」の時代背景に涙。
花村萬月の独特なH描写もあるけど、ギターに触れ音楽の虜になった少女の青春の全て(熱情、誇り、挫折、恋慕等)を含んだ珠玉の青春音楽小説「ロック・オブ・モーゼス」に涙。
看護師さん達に笑われながら・・・・、また涙・涙・・・・・。
後、何回涙すれば退院かな~。
来週の中頃にはTears Dropにいる予定ですよ!
2018年
5月
10日
木
誠に申し訳ございませんが、本日(5/10)より数日間、臨時休業となります。
詳細は、追ってご連絡申し上げます。
ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願い申し上げます。
2018年
5月
07日
月
4月に大学時代からの友がご来店。
「先日、久しぶりに大学に行ってきたよ」という彼の話を聞き、無性に懐かしくなりこの連休を利用し妻と一緒に行ってきました。
サラリーマン時代、仕事の関係で早稲田方面に数回行ったことがあるけど、母校・文学部に足を踏み入れるのは卒業してから初めて。
約半世紀ぶりの母校です。
当時は、京浜富岡に住んでいましたので、京浜富岡から京浜急行で横浜駅に出、東海道・横須賀線で東京駅に。
東京から大手町まで歩き、大手町から東西線で早稲田に。
1時間目の語学が確か8時30分くらいからだったので通うのが大変だったのを思い出しながら、川崎から出発。
まず、早稲田駅から一番近い酒屋「KOKURAYA」へ。
この酒屋は、とても有名なんですよ。
昔は「小倉屋」といい、講談「高田馬場場の決闘」で有名な中山安兵衛が助太刀に向かう途中で立ち寄った酒屋。
中山安兵衛はその後、赤穂藩の堀部弥兵衛(ほりべ やへえ)の養子となり赤穂藩士の堀部安兵衛となります。
「小倉屋」は、江戸時代から300年以上続く老舗で、安兵衛が使用した「升」は現在の店主が保管しているそうです。
時代劇大好きな妻は、嬉しそう・・・・。
次に向かったのが懐かしの文学部。
残念なことにスロープ右側の結構広いスペースもその先にあった体育館も工事中。
見た目もすっかり変わってしまっていますが、1年の時に使用した教室はそのままでした。
文学部の正門の前には、康平年間八幡太郎義家が奥州の乱を夷げ凱旋の途に創祀した穴八幡宮があります。
この穴八幡宮の境内で、貧乏学生の五木寛之が寝泊まりしていたという話があります。
穴八幡宮の斜め前にあるのが、蕎麦屋「三朝庵」。
この「三朝庵」は、大隈重信が命名。
「元大隈家御用」とか「元近衛騎兵連隊御用」という看板にちょっぴり威厳が漂う江戸創業の老舗蕎麦屋で「カツ丼」や「カレーうどん」発祥の地と言われています。
バス通りを抜けて本部へ。
大隈講堂、大隈重信銅像、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館、各学部などを見て回りました。
残念ながら連休中で大隈庭園には入れませんでしたが、庭園の側に「リーガロイヤルホテル東京」というでかいホテルが建っているのにビックリ!
文学部も本部も一切立看が無く、とてもきれいでした・・・・が、何となく寂しい・・・・。
よく通っていた喫茶店、タンメンと餃子が美味しい中華屋さん、文学部のスロープをUターンして遊んだ雀荘、古本屋なのに新刊本が1割引きで買える「文献堂」等々、すべて無くなっていました。
約半世紀も経つと変わるものですね。
ちょっと浦島太郎的な感じもありましたが、今回歴史好きの妻と一緒に行って良かったと思います。
この先、何時行けるか分かりませんし、今回が最期になるかもしれません。
本当にいい思い出作りになりました。
皆様もできれば10年単位で母校訪問なさった方が良いですよ!
2018年
5月
07日
月
連休は、いかがでしたか?
海外・国内旅行に行かれた方、帰省された方、のんびり自宅で過ごされた方などいらっしゃると思います。
僕もこの連休中に1泊2日で行ってきましたよ。
と言っても、行先は・・・・、残念なことに病院。
4月のMR検査により心臓の筋肉に血液を送っている冠動脈が細くなっており、将来的には狭心症の可能性があると判明。
本来5月の連休はカレンダー通りの予定でしたが、5月1日~2日にカテーテル検査入院。
検査結果は、冠動脈は細くなっているが現時点では大丈夫とのこと。
一安心です。
今回の検査で初めて知ったのですが、普段よくやる血液検査は静脈でカテーテル検査は動脈を利用するんですね。
静脈はすぐ血が止まりますが、動脈はなかなか血が止まらないそうで、結構圧迫感のある止血帯をし血が止まるまで1日半ぐらいかかりました。
カテーテル検査は左手首の動脈に麻酔をしカテーテルを通していくんです。
脇の下あたりで血管に管が通るのを感じました。
心臓の冠動脈が細くなっているが、まだまだ大丈夫との結論。
良かったな~。
10周年に向けて頑張りますからね。
8日から通常営業となりますので、皆様のご来店お待ちしておりますよ。
2018年
5月
07日
月
もう、中毒ですよね。
本屋さんで「新撰組」というタイトルを見ると手に取ってしまう。
これまで、新撰組及び関連本を何冊読んだだろうか。
司馬遼太郎の「新選組血風録」、「燃えよ剣」。
池波正太郎の「幕末新撰組」、「近藤勇白書」。
子母澤寛の新選組三部作/「新選組始末記」「新選組遺聞」、「新選組物語」。
浅田次郎の「壬生義士伝」、「一刀斎夢録」。
つかこうへいの「幕末純情伝 龍馬を斬った女」。
大佛次郎の「鞍馬天狗」等々・・・。
どの本を読んでも面白い。
しかし、「新選組」は歴史の教科書にはまず登場しないけど、何故こんなにも人を引き付けるんだろうかね。
そう言えば、坂本龍馬の名前も歴史の教科書から消えるとか消えないとか話題になっていますよね。
坂本龍馬が教科書から消えることになったら、新撰組なんか益々教科書に関係なくなるね。
でも、新撰組は本当に魅力ある集団なんです。
「新選組」の魅力を簡単に言うと、田舎剣術に励んでいた農民の子が、時代の混乱に乗じて成り上がり、倒れゆく幕府のために戦い続け、節義を守り抜いて散っていったという悲壮美。
小説や映画の影響もあるけど、個人個人がとても魅力ある人物なんですよね。
近藤勇、土方歳三、沖田総司、斎藤一、芹沢鴨、山南敬助、伊東甲子太郎、永倉新八、武田観柳斎、藤堂平助、鈴木三樹三郎、原田左之助・・・・・等々。
どの人物も面白い。
今回読んだ門井慶喜「新選組颯爽録」は、司馬遼太郎の「新選組血風録」を意識しているかもね。
近藤勇,土方歳三,沖田総司といった超有名どころの隊士たちの話が3編の他に馬術師範兼勘定方の安富才助,密偵の村山謙吉,文吏の尾形俊太郎といった脚光が当たらない裏方の隊士たちの話が3編、計6編の隊士が描かれています。
新撰組に関して近年判明した新史実を踏まえ、隊士達の生きざまを丁寧に描いており、これまでの新撰組とは一味違う新選組を知ることができました。
土方歳三の剣術は今一だったが、人を自由に操る事が出来る懐が深い人間として描かれていますし、安富才助、村山謙吉などあまりメジャーでない人物も知ることが出来、とても面白く読めました。
新撰組に興味のある方は、是非ご一読を。