2017年
12月
18日
月
西村京太郎は知ってますよね。
そう、トラベルミステリーの第一人者で、多くの作品が映画化・TVドラマ化されています。
でも、本日ご紹介する本には、十津川警部は出てきません。
西村京太郎が、初めて著す15歳当時の戦争体験と戦後の生き様および日本人と戦争について語った戦中派の貴重な証言です。
十代半ばの少年がどう戦争を捉えていたのか、そして「日本人に戦争は向かない」ことを戦時中の事例を挙げながら訴えています。
難しい単語を使用せず、とても読みやすい本。
戦争体験も個人個人違うと思うので、戦争を体験された方の著書をもっともっと読みたいと思っています。
皆さんも是非読んでください。
●西村京太郎著「十五歳の戦争 陸軍幼年学校「最後の生徒」
出版社: 集英社新書
値 段:821円
2017年
12月
11日
月
実に面白い久々の血沸き肉躍る小説。
松岡圭祐の作品は初めて読みましたが、上手いな~。
徹底的にエンタテイメントに徹しており、場面場面がまるで映画を見ているような錯覚に陥る、本当に面白い小説です。
テーマは、「義和団の乱」。
1900年、北京で「扶清滅洋(清をたすけ、外国勢を滅ぼす)」の旗を掲げ、外国人排斥を叫ぶ武装集団・義和団が暴徒化。
教会を焼き討ちし外国公使館区域を包囲。
20万人以上の義和団の大軍を眼前にして、北京城に立て籠もったのはわずか4000人弱。
4000とはいえど、そのほとんどが民間人で兵と呼べる数は500にも満たない。
この絶望的な少数の籠城軍、足並み揃わぬ列強11ヵ国を先導し約2ヶ月間にわたり北京城を守り抜いたのが新任の駐在武官・柴五郎率いる日本。
当時の北京城内で柴五郎とともに戦ったイギリス公使シンプソン氏は日記で「北京籠城の功績の半ばは、とくに勇敢な日本兵に帰すべきものである」と明記しています。
この「義和団の乱」は、「日本人こそ最高の勇気と不屈の闘志、類稀なる知性と行動力を示した、素晴らしき英雄たちである」と日本人を初めて世界が認めた壮絶な闘いなんです。
この「義和団の乱」をテーマにした他の作品としては、1963年封切のアメリカ映画「北京の55日」というのがあります。
主演は、「ベンハー」、「猿の惑星」などで有名なチャールトン・ヘストン。
アメリカ映画なので、当然アメリカが主役ですが・・・・。
でも、この映画も本当に面白いですよ!
DVDで出ていますので見る価値はありますよ。
主題歌もとても良いんです。
歌っているのは、アメリカのフォーク・グループ「ブラザース・フォー」。
「北京の55日」は、日本でも大ヒットしました。
「血沸き肉躍る」本も映画も大好き!!
主人公の「柴五郎」は、明治維新に最後まで楯突いた会津藩武士の末裔。
彼は世界に高く評価されており、タイムズ誌は柴五郎を「軍人中の軍人、コロネル・シバ(柴中佐)」と誉め讃えて世界に報じています。
本屋さんで見た「ある明治人の記録―会津人柴五郎の遺書」 (中公新書)という本がとても気になっていてね、近い内に購入しようと思っていたら、今回の本で「柴五郎」を知ってしまった。
同本は、正月用に購入しないとネ・・・・・・。
2017年
12月
04日
月
先日、「ライオンは寝ている(原題:The Lion Sleeps Tonight [Wimoweh])」で知られるトーケンズ(The Tokens)のオリジナル・メンバー、ミッチ・マーゴ(Mitch Margo)が亡くなりましたね。
享年70歳。
「トーケンズ」と言っても若い方は知りませんよね。
彼らの「ライオンは寝ている」が日本で大ヒットしたのは、1961年。
僕が中学1年生の時なんですから。
裏声を真似して良く歌ったものです。
シングル盤を持っていましたが、学生時代にレコードの貸し借りで紛失。
残念ながら現在はオムニバスに入っているのみですが、聞くことはできます。
● The Tokens
1955年にニューヨーク・ブロンクスで結成された白人ドゥー・ワップ・グループ。
結成時のメンバーはニール・セダカ(Neil Sedaka)、ミッチ・マーゴ(Mitch Margo)、ハンク・メドレス(Hank Medress)、エディ・ラブキン(Eddie Rabkin)、シンシア・ゾリチン(Cynthia Zolitin)。
オールディズ大好きな方なら誰でもが知っているあのニール・セダカが当初のメンバーに入っていたんです。
ビックリですよね!
で、1961年に世界的なヒットとなったこの「Lion Sleeps Tonight」 ( 全米1位、全英11位 ) の他には同年の 「 Tonight I Fell In Love 」 がアメリカで15位にランクインした以外、これと云ったヒット曲はありません。
The Tokens - The Lion Sleeps Tonight(Wimoweh) '61年米1位英11位、'94年米51位
故ミッチ・マーゴ(Mitch Margo)を偲んで・・・。
●「ライオンはねている/ The Lion Sleeps Tonight(Wimoweh)」
原曲は、南アフリカのズールー族に古くから歌い継がれてきた民謡「Mbube(ズールー語で"ライオン"の意味 )」を元にソロモン・リンダという人が1939年に作ったそうです。
ズール語か~・・・・。
話が変わるけど、映画「ズール戦争」は、面白い映画ですよ。
この映画「ズールー戦争」は、1964年制作のイギリス映画。
1879年にイギリス帝国と南アフリカのズールー王国との間で戦われた戦争を映画化したもの。
DVDでも出ているので興味のある方は観てね!
で、「ライオンはねている/ The Lion Sleeps Tonight(Wimoweh)」。
1939年にソロモン・リンダのグループEvening Birdsによって演奏され、南アフリカで1940年代に10万枚売れるヒットとなったそうです。
1950年代のアメリカのフォーク・グループThe Weavers(ウィーバース )のピート・シーガー(Pete Seeger)が、英語の詞を付けて「Wimoweh(ウィモゥエ)」 のタイトルで全米チャートでトップ20を記録。'52年米14位
ピート・シーガーのヴァージョンは、キングストン・トリオなどの有名グループにもカバーされています。
1961年には、ジョージ・デビッド・ワイス、ルイージ・クレアトーレ、ヒューゴ・ペレッティが新しい歌詞を書き、トーケンズがカバーし、全米シングルチャートで1位に輝きました。
イギリスでは11位を記録。
新しい歌詞を付けた3人はElvis Presleyの大ヒット「好きにならずにいられない(Can't Help Falling In Love)」などを作ったことで有名です。
日本では朝倉紀幸&GANG(朝倉紀行)が「ライオンは起きている」の曲名でカバーしたバージョンが、1982年にビートたけし主演のTBS系ドラマテレビドラマ「刑事ヨロシク」主題歌に起用。
1988年公開のエディ・マーフィ主演映画「星の王子 ニューヨークへ行く」では、冒頭のオープニングテーマに使用されています。
1994年には映画「ライオン・キング」で曲が使用。
この際、トーケンズのシングルが再リリースされ、ビルボードの51位まで上昇。