2017年
1月
30日
月
伊藤正則が「人間国宝」と評したギター名手デイヴ・メニケッティ率いるアメリカン・ハードロック・バンド「Y&T」。
彼等のLIVEが、3月18日(土)19日(日)に川崎CLUB CITTA'で観られますよ!
Y&Tは、機会があったら絶対に観たいと思っていたLIVEの一つ。
こんな年齢になっても、未だに70年・80年代ハードロックが大好きで・・・・。
疾走感あるドラマチックなハードロックを聞いていると元気が出るんですよ!
Y&Tは、2008年と2014年に当クラブでLIVEをやっていますが、両方とも都合が悪く行けませんでした。
しかし、今回は行きます!
久々の男っぽい骨のあるアメリカン・ハードロックが聞けるかと思うと、ちょっと興奮気味!
2008年の来日時の様子は、ご来店くださったお客さまから「最高のLIVE!」とお聞きしています。
お客様の話によると・・・・
まず、LIVE開始前のBGMが80年代HR/HMオンパレード。
SKID ROW、GUNS N' ROSES、DEF LEPPARD、POISON、OZZY OSBOURNE、QUIET RIOT、WINGER、MOTLEY CRUE、RATT、JUDAS PRIEST・・・・。
もう、Y&A開演前だというのに、ホール全体のテンションは異常な盛り上がりだったとか・・・。
そして開幕。
メニケッティの職人的なギターワーク、いぶし銀リフや聞き心地抜群のフレーズ、疾走感あふれるハードな曲から雄々しく力強くも哀愁漂うメロディ。
往年のナンバーが次から次に展開し、アンコール以降は全編歌いっ放しだったとか・・。
アメリカン・ハードロックの醍醐味を思い存分に味わったそうです。
Y&Tの中心人物はナントいってもギターのデイブ・メニケッティー。
レスポールを持ち泣きのギターで物悲しいマイナー・フレーズを弾くと言う日本人好みのギタリスト。
また、ドラムのレオナード・ヘイズも玄人好みのドラマーで、当時流行っていた2バスではなく頑なに1バスを通し、驚異的なダブルストロークでバンドのグルーブを支えていましたが、残念なことに今回の来日前2016年9月11日に他界(享年61歳)。
驚異的なドラミングは観られませんが、「人間国宝」のギター名手デイヴ・メニケッティ率いるY&Tの男らしい骨太の正統派アメリカン・ハードロックが楽しみです。
●Y&Tについて
「ヴァン・ヘイレン」らと並び、米国西海岸におけるアメリカンHR/HMバンドの先駆者。
1972年頃からオークランドで活動を始め、1974年にバンド名「Yesterday &Today」として正式に発足。
オリジナル・メンバーはデイヴ・メニケッティ(Vo/G)、ジョーイ・アルヴィス(G)、フィル・ケネモア(B/Vo)、レオナード・ヘイズ(Ds)の4人。
ギターのデイヴ・メニケッティは、14歳頃からギターを手にしJames Hendrix、Jimmy Page、Jeff Beck、Duane Allman、Leslie West、Michael Schenker等の影響を受け腕を磨いたそうです。
1976年にデビュー・アルバム「Yesterday and Today」、1978年には2ndアルバム『Struck Down』を発表するが全く売れなかったそうです。
KISS、BOSTON、Montrose、AC/DC、QUEEN、Blue Öyster Cult、Aerosmithなどの前座を努めていた時にイギリスの音楽ムーブメント”NWOBHM”(New Wave Of British Heavy Metal)が興り、その影響でアメリカでもHR/HMブームが到来。
ビッグバンドの前座で人気を博し、遂に1981年にA&Mレコードと契約し、バンド名をY&Tと改めメジャー・デビュー。
彼等にとって3rdアルバムとなる「EARTHSHAKER」によりハードロック・ファンに広く認知され、Y&Tは玄人ウケするバンドとしてサンフランシスコでは絶大な人気を誇るバンドの一つになりました。
当然、日本もヘビーメタルブームであったため、Y&Tも人気バンドの一つなりました。
以降、1982年に4thアルバム「Black Tiger」、1983年に5thアルバム「Mean Streak」、1984年に6thアルバム「IN ROCK WE TRUST」とコンスタントに毎年アメリカン・ハードロックのアルバムを発表。
1982年にベイエリア・ミュージック・アワードで“最も熱いクラブ・バンド”に選出。
ギターのデイブ・メニケッティがベスト・ギタリストの候補になり、83年には見事ベスト・ギタリストに選出。
その後もメンバーチェンジを繰り返しながら、活動を再開し現在に至っています。
●当店所有のY&Tアナログレコード紹介
アルバムをご紹介する前に一言。
曲は非常に良いのですが、レコード・ジャケットのセンスは・・・・・、はっきり言って・・・笑っちゃうくらいダサイです。
「何でこんなジャケットにしちゃったんだろうな~・・・」と、今もレコード・ジャケットを見るたびにおもいます。
が、曲は最高なので、曲だけ聞いてください。
◆ 「EARTHSHAKER」
「Yesterday &Today」からY&T改名後の1981年発表。
ジャケットはダサいけど、ハード・ロック史の中では「奇跡の名盤」と言われ、70年代の香りがするヘヴィで非常に勢いあるストレートなハードロック・アルバム。
疾走感溢れるハードな「Hungry For Rock」「Squeeze」「Rescue Me」「Let Me Go」や哀愁感が漂う曲でサビとギターの泣きが素晴らしい名バラード「I Believe In You」など、LIVEでは必ず演奏する曲が満載です。
OZZY OSBOURNEとの共同作業で知られていたマックス・ノーマンが、プロデュース及びエンジニアリングで参加。
イギリスのロック専門誌「ケラング!」誌の輸入盤チャートで1位を獲得。
アメリカン・ハードロックの醍醐味が味わえる1枚。
◆「Black Tiger」
1982年発表の4thアルバム。
UKアルバムチャートに初登場を果たし、8週チャート圏内に入って最高53位を記録。
日本では前作『アースシェイカー』に引き続きオリコンLPチャートでトップ100入りして、2週チャート圏内に入って最高79位を記録。
音楽評論家は、「バンドが世界のステージに立つようになったのは1982年の「Black Tiger」のリリースによるもので、4人はますますメロディを強調して、ブルースに根差した威勢の良いハードロックと融合した」であり、アルバムは「メロディック・ハードロック史における真に重要作」と評しています。
必ずLIVEで演奏する収録曲「Forever」については「とてもヘヴィでバンドにとって最高の曲の一つ」「完璧な構成、完璧なコーラス、それに完璧で理想的なソロ」と評しています。
オープニングのギター多重録音小曲からタイトルトラック「Forever」に至る流れは最高!
若い方にぜひ聴いて欲しいアルバムです。
◆「Mean Streak」
1983年発表の5thアルバム
過去にGary MooreやThin Lizzy等の作品を手掛けたクリス・タンガリーディスが、プロデューサー及びエンジニアとして参加。
前作「BLACK TIGER」路線を踏襲しながらも、「楽曲レベルのばらつき」を改善した「捨て曲」のない平均レベルが高いアルバム。
叙情味溢れる「LONELY SIDE OF TOWN」と「SENTIMENTAL FOOL」、ドラマティックな「MIDNIGHT IN TOKYO」など、ハードロック・ファンにはたまりません。
「Midnight IN Tokyo」は、1982年の初来日公演で新宿ツバキハウスでの公演終了後、楽屋で即興的に作った曲だそうですよ。
個人的には、文句のつけどころの無い、完璧なハード・ロック・アルバムだと思います。
USAでは、Billboard 200で103位を記録。
タイトル曲「Mean Streak」はBillboardのメインストリーム・ロック・チャートで25位に。
UK全英アルバムチャートでは4週チャート圏内に入り、最高35位を記録。
◆「IN ROCK WE TRUST」
1984年発表。
プロデューサーにJUDAS PRIESTの作品を多数手掛けてきたトム・アロムを起用。
哀愁と叙情性に溢れた前作から一転して、ポップな明るめのロック・サウンドに変わったアルバム。
「ロック&ロールズ・セイヴ・ザ・ワールド」「ドント・ストップ・ランニン」「シーズ・ア・ライアー」は当時のアメリカで広く受け入れられる曲となっている。
USAのBillboard 200では46位を記録し、Y&T唯一の全米トップ50アルバム。
UKアルバムチャートでは最高の33位を記録。
2017年
1月
24日
火
久しぶりの池波作品。
やっぱり面白いな~。
「真田」と言えば一般には、天才的な戦将で勇猛かつ智略・謀略に長けていた父・昌幸と大坂冬の陣、夏の陣で名をはせた弟の幸村および真田十勇士が頭に思い浮かびますよね。
昨年のNHK大河ドラマ「真田丸」でも大坂夏の陣で壮絶な死を遂げた弟・真田幸村が中心に描かれていましたしね。
だから、徳川家に味方した兄の真田信之の名は殆どの人が知らないのは当然。
「獅子」は、池波作品「真田太平記」後の「信濃の獅子」と謳われた晩年の真田信之を扱った小説。
90歳をこえてなお「信濃の獅子」と謳われた真田信之。
そんな彼が、当主の突然の死に伴う後継者争いを収集するために松代十万石の存亡を賭け、幕府下馬将軍の酒井忠清との隠密を巻き込んだ一歩も引かぬ情報戦を繰り広げる。
晩年90を越してなお、徳川家との間で自らの愛するもの達を、何とか生きのびさせようとする戦いのドラマです。
「大名のつとめと申すは、領民と家来の幸せを願うこと、これ一つよりほかにはないのじゃ」と繰り返す真田信之。
そんな彼が何より愛した領民たちの田植唄を遠く聞きながら静かにその生涯を終えるとき、ちょっと熱いものが込み上げてきてしまいました。
「獅子」は、面白い本なのでお薦めです。
でも、池波正太郎の「真田太平記」を読んでからのほうが、解りやすいかも。
◆池波正太郎「獅子」新潮文庫/550円(税別)
2017年
1月
23日
月
ロック史において最も有名なエンジニアのひとりでありミュージシャンでもあるAlan Parsons。
元々は、イギリス・アビイ・ロード・スタジオのエンジニアであり、BeatlesやWings、ピンク・フロイドなど数々の超有名アーティストのエンジニア、アレンジャー、プロデューサーを務め1960年代後半から70年代にかけて多くの傑作を世に送り出しています。
有名なところでは、Beatlesの「Let It Be」、Pink Floydの「Atom Heart Mother/邦題:原子心母」、「The Dark Side of the Moon/邦題:狂気」等。
その後、自らもミュージシャンとして作品を発表するようになり、1975年にAlan Parsons Projectを結成。
Alan Parsons Projectは、キーボード担当アラン・パーソンズとボーカル担当エリック・ウールフソンの2人が中心となり、他のメンバーは常にセッション・ミュージシャンを起用するプロジェクト形式の音楽集団。
元Pilotのデヴィッド・ペイトンとイアン・ベアンソンの2人は準レギュラーのような形で、ほぼすべての作品に携わっています。
作成したアルバムは、コンセプト・アルバムが主体で、アラン・パーソンズがこれまで培ってきた音楽センスを遺憾なく発揮。
「I In The Sky」(全米3位)、「Don’t Answer Me」(全米15位)、「Time」(全米15位)などが大ヒットし世界的に成功。
1987年までの活動期間中にアルバム10枚を発表。
まったくコンサート活動を行わないグループとしても有名です。
「Gaudi/邦題:ガウディ」発表後にグループは解散。
その後アランとエリックはそれぞれソロ活動を行っている。エリックはミュージカルや舞台音楽の世界に移った。
2009年12月2日、エリックが腎臓癌のため64歳で他界。
◆「Tales of Mystery and Imagination - Edgar Allan Poe/邦題:怪奇と幻想の物語〜エドガー・アラン・ポーの世界」
1976年発表のアラン・パーソンズとエリック・ウルフソン率いるAlan Parsons Projectの記念すべきデビュー1stアルバム。
プロジェクト結成する前、BeatlesやPink Floydなどの作品を手掛けていたエンジニアのアランが、エリックから「エドガー・アラン・ポーを題材にした作品を作らないか」という誘いを受けて、アルバムをつくる事になり出来上がったのが同1stアルバム。
タイトル通り幻想小説の大家エドガー・アラン・ポーの作品をテーマとした壮大な作品です。
かなりプログレ的な作りになっていますが、どの曲も流れるように展開でとても聴きやすいアルバムです。
アルバム作成には、Pilotのデヴィッド・ペイトンがBass、イアン・.ベアンソンがGuitarやJohn Miles(Vo)、ポップ・プログレのトリオ・バンドのAmbrosiaも参加しています。
ポーの作品世界を再現した同アルバムは、グラミー賞にもノミネートされるなど高い評価を得ました。
USAビルボード・アルバムチャートで56位、UKアルバムチャートで38位を記録。
◆「I Robot/邦題:アイ・ロボット」
1977年発表の2ndアルバム。
SF作家アイザック・アシモフの同名の短編小説をコンセプトにしたアルバム。
プログレッシブ・ロックの名盤にも入っています。
プロジェクトには、10ccやPilotの2名の他にCockney RebelのSteve Harley、HolliesのAllan Clarkも参加しています。
シングルカットされた「I Wouldn't Want to Be Like You/邦題:君は他人」77年9月24日に40位で初登場、次の週が37位、そして最高位36位。
アルバムもUKで9位、USAで30位を記録。
テーマはSFですが、普遍的な「愛情」や「やさしさ」というものを主題に置き、電子楽器の使用を最小限に押さえ暖かみのあるサウンドを生み出しています。
また、メロディの美しい曲が随所にちりばめられた好盤です。
特にAndrew Powellのオーケストレーションは秀免で喜びや悲しみ、不安といった心の機微を見事に表現しています。
◆「Pyramid/邦題:ピラミッド」
1978年発表の3rdアルバム。
今回のテーマは、ピラミッド。
Alan Parsons Projectの作品の中では比較的地味な作品ですが、APPが醸し出す雰囲気は最高です。
アルバムは、UK26位、USA49位を記録。
◆「Eve/邦題:イヴの肖像」
1979年発表の4thアルバム。
同アルバムは、これまでのプログレ色から抜けだし、ポップロック路線を大きく打ち出した実験的作品。
ポップな内容に反して、ジャケは右側の女性の顔のできものをベールでカモフラージュするといった、何とも不思議な印象を抱かせています。
このアルバムのプロジェクトの目玉は、何といっても女性VOの一人、クレア・トーリー。
この女性は、Pink Floyd「狂気」の「虚空のスキャット」でのヴォーカリスト。
思わず「The Dark Side of the Moon」が頭をよぎります。
オープニングを飾るインスト曲「ルシファー」は、大好きな曲の一つ。
シングルカットされた「沈黙Damned If I Do」も、前奏の長いアルバムバージョンです。
ラストの「願いIf I Could Change Your Mind」は、APPには珍しい女性ボーカルをフューチャーした隠れた名バラード。
アルバムは、UKで13位、USAで74位を記録。
◆「The Turn of a Friendly Card/邦題:運命の切り札」
1980年発表の5枚目のアルバム。
当時のアラン・パーソンズは、「評論家から絶賛されるような良質な音楽を作ってもヒットが出なければ意味がない」という信条を持っていたようです。
その信条を具体的な形としてシングルカットされた「Time」と第2弾シングル「ゲームズ・ピープル・プレイ」が大ヒット。
アルバムもUKで13位、USAで38位を記録。
プロジェクト参加メンバーは、アンドリュー・パウエル指揮のオーケストラ他、スチュワート・エリオット(dr)、イアン・バインソン(g)、ディヴィッシ・パートン(b)、クリス・レインボウ(vo) らお馴染みの面々の他にGodley & Cremeのクレジットも。
ポップなA面と聞き応えあるB面の構成が、音楽を聴く側にはとても満足する1枚です。
◆「Eye In The Sky/邦題:アイ・イン・ザ・スカイ」
1982年発表の6枚目のアルバム。
毎回、神秘的な題材をテーマに置き、コンセプト・アルバムを創り続けていたAlan Parsons Project。
今回は、宇宙を題材にしたアルバムです。
このアルバムのリリース当時は、プロモーション・ビデオが流行し始めた頃で、映像映えする音楽、何処を切ってもシングルカットできそうな、商業的なアルバムが売れていた時代でしたが、同アルバムはコンセプト・アルバムという形をとっていたため、シングルカットされたタイトル曲の「I In The Sky」はプロモーション・ヴィデオもありませんでした。
しかし、シングルカットされた「Eye In The Sky」はUSAビルボード・シングルチャートで3位の大ヒットに。
アルバムもUKで7位、USAで27位を記録。
根っからの職人集団Alan Parsons Projectは、不完全な演奏を嫌い、楽曲の性格によって、ヴォーカルを変えるばかりではなく、クラシック、ロック、ポップ、プログレッシブの要素を融合させていく。
同アルバムは、色々なテイストを持つ楽曲が収録されたコンセプトアルバムになっていますので、Alan Parsons Projectの懐の深さと職人技を満喫するのには最適です。
◆「Ammonia Avenue/邦題:アンモニア・アヴェニュー」
1984年の7枚目のアルバム。
このアルバムは、プログレを進化させたAlan Parsons Project独特のポップロックが満載。
特に80年代ムーブメント真っ直中シングルカットされ、MTVでも話題になったフィル・スペクターサウンドの名曲「Don't Answer Me」の美しさは特筆です!!
USAビルボード・シングルチャートで15位を記録。
ウルフソンの優しいボーカルが聴いていると吸い込まれそうになるビューティフル・ロックの代名詞ですね。
また、クリス・レインボウがボーカルの「Since The Last Goodbye」も素晴らしい。
アルバムジャケはロボットみたいですが、横にするとパイプラインの鏡写しだとわかります。
裏ジャケの砂に顔を埋めた科学者たちも印象的でした。
優しいヴォーカルと、綺麗なメロディー・ラインがぎっしり詰まった、お気に入りの1枚です。
アルバムは、USAで24位、UKで17位を記録。
◆「Vulture Culture/邦題:ヴァルチャー・カルチャー」
1985年発表の8枚目のアルバム。
購入当初に聴いた時はサラッと聴き流してしまったのですが、何回か聴き返してみると「さすがだな~!アラン・パーッソンズは本当に音作りが上手いな!」と感じる1枚。
ポップな曲で構成されますが、一つ一つの音は精密かつ慎重に構成されています。
美しい曲「days are numbers」、ポップ曲「sooner or later」、綺麗で心温まる曲「separate lives」・・・・・・・。
ゆっくり聴きたい1枚です。
アルバムは、USAで40位、UKで46位を記録。
◆「Stereotomy/邦題:ステレオトミー」
1986年発表の9枚目のアルバム。
このアルバムは、初期のAPPにもどった実に硬派なロックアルバム。
「ステレオトミー」は、1stアルバムのコンセプトだったエドガー・アラン・ポーの作品からの引用で、正に原点回帰の作品です。
これまでのポップロック路線から大きく転換し、初期のプログレ的APPサウンドのもどり、とても魅力的な作品となっています。
特に「Urbania」、「Where's The Walrus?」という2つのインスト曲が大好き!
アルバムは、UKで43位 を記録。
◆「Gaudi/邦題:ガウディ」
1987年発表。
実質上「The Alan Parsons Project」の最後のアルバムとなります。
今回のアルバムも前作同様初期のようなプログレ色を打ち出した作品。
「ガウディ」は、文字どおりバルセロナの建築家アントニオ・ガウディをテーマにしています。
眼を閉じて聴けば、バルセロナに朗々と天を指すラ・サグラダ・ファミリアが心の奥底に浮かんでくる叙情性溢れる作品です。
作曲と建築は、非常に似ているものなのかもしれませんね。
一つ一つ緻密に設計されたアラン・パーソンズとエリック・ウルフソンの作品は、プロジェクトの面々をを取り込み、まさに大輪の華を咲かせる。
音楽をここまで描き切ることが出来るのはアラン・パーソンズならではないかと思います。
アルバムは、USAで66位、UKで57位を記録。
2017年
1月
11日
水
今日11日は、鏡餅を下し、汁粉や雑煮にして食べる日です。
皆さんは食べましたか?
我家では、小豆粥にして食べました。
鏡開きの「開き」とは「切る・割る」という意味ですが、武家社会では「切腹」を意味するため縁起のよい「開き」という言葉が使われたそうです。
もとは、「二十日(はつか)⇒刀柄(はつか)」につながることから、1月20日に執り行われる行事だったそうですが、三代将軍徳川家光が1月20日に亡くなったため、この日を避け、11日に行われるようになったとか。
鏡餅を食べて縁起の良い年にしたいですね!
2017年
1月
08日
日
この作家(原紘一さん)の作品は初めて。
「新奇想小説」とあったので星新一の作品を想像して購入。
表題作の「天下り酒場」をはじめ「資格ファイター」「居間の盗聴器」「ボランティア降臨」「ブラッシング・エクスプレス」「ダンボール屋敷」の6話が収録。
どの作品もサラリーマンや主婦の日常生活を素材としてエキセントリックにブラックにアイロニカルにユーモラスに描写。
「ちょっとしたボタンの掛け違いにより、妙な方向へ行ってしまった」と思わせる展開は面白いのですが、着地点はごく普通でガッカリ。
でも、「ブラッシング・エクスプレス」は、実に面白い。
倒産した歯科医院の院長が、歯磨き屋の訪問サービスを始めるという着眼点がとてもユニークで展開も面白い。
現代風刺風で軽い短編小説なので、通勤時等で読むのにはいいのではないでしょうか。
原紘一(著)「天下り酒場」:祥伝社文庫/定価:571円+税
2017年
1月
07日
土
今日、七草粥を食べましたか?
七草粥は、その一年の無病息災を願って食べたり、正月の祝膳や祝酒で弱った胃を休める為に食べるともいわれています。
我家も今朝食べましたよ。
これで1年頑張れそうです。
2017年
1月
04日
水
お正月休みはいかがでしたか?
映画も見たいのが無いので、2日・3日は駅伝をTV観戦。
しかし、青学は強いな~。
わが母校は、3位。
昨年が4位だったので、良かったです。
さて、今年も独断と偏見で選んだ“美味しい洋酒”を早速3種類ご用意しましたのでご紹介しますね。
◆ 初入荷 「オールドプルトニー17年」
1826年創業のオールドプルトニー蒸溜所は、スコットランド北部のニシン漁で有名な港町ウイックにあります。
オールドプルトニー蒸留所の原酒は、スコッチウイスキーの代名詞にもなっている「バランタイン17年」の“魔法の七柱”と呼ばれる重要なキーモルトの一つです。
ハイランドモルトではありますが、アイランズモルトに近い塩辛さにハイランドモルトの優しく滑らかな口あたりが見事に調和した味わい深いモルトです。
「バランタイン17年」の“魔法の七柱”と呼ばれる重要なキーモルトの一つになっているのも、原酒の素晴らしさの証明になっているのではないでしょうか。
17年間という長い熟成期間を経てできた「オールドプルトニー17年」は、主にペドロ・ヒメネスとオロロソのスパニッシュオークシェリーカスクで完全に熟成された原酒とバーボン樽で熟成された原酒を合わせた極上のシングルモルトです。
香りは甘いリンゴやバニラ、洋ナシのような甘く、口に含むととても口当たりがやわらかく、わずかにシェリーとほのかな塩気が感じられます。
加水すると華やかさはそのままで、甘さが表にしっかりと出てきます。
ハイボールにするととても爽やかで香り立ちも最高。
フルーティーな香りと甘さや潮の風味やスモーキーさが特徴の「オールドプルトニー17年」を是非ご賞味ください。
なお、「オールドプルトニー17年」は、2012年には「ジムマレー・ウイスキーバイブル」で世界一のウイスキーに選ばれ、2014年にIWSCでゴールドメダルを受賞。
ウイスキーマガジンでも「全くすごいウイスキー。繊細かつ上品。バランスのとれた珠玉のウイスキーが出た!」と絶賛されています。
「オールドプルトニー17年」 : シングル/1,500円
◆初入荷「アベラワー12年ダブル・カスク」
1879年創業のアベラワー蒸留所は、スコットランド・スペイサイド地方のほぼ中心にあるアベラワー村にあります。
アベラワーとは、ゲール語で“せせらぐ小川の川口”を意味し、清らかな水に恵まれた理想的な環境で良質なウイスキーを造り続けています。
アベラワー蒸留所で造られる原酒の特徴
仕込み水:ウイスキー造りにおいて大切な原料である仕込み水は、ソフトで微かなピート
香を持ち、アロマティックな個性を引き出す湧き水を使用しています。
蒸 留 :玉ねぎ型のポットスチル(蒸留器)で蒸留することで、フルーティーで多彩なミ
ディアムボディのスピリッツが生まれます。
熟 成 :厳選したシェリー樽とバーボン樽の2種類の樽を使って熟成させる“ダブルカ
スクマチュレーション”です。
シェリー樽とバーボン樽それぞれで熟成したウイスキーをバランスよく合わせる
ことによって、完璧なバランスを生み出しています。
今回初入荷の「アベラワー12年ダブル・カスク」は、マスターディスティラーが厳選した南スペインのシェリー樽とバーボン樽で熟成させた原酒をバランスよくブレンドしており、エレガントな香ばしさとフルーティーな甘さが特徴となっています。
是非一度ご賞味ください。
「アベラワー12年ダブル・カスク」 : シングル/1,000円
◆初入荷「ナポーグ・キャッスル12年」
当店でも人気のあるアイリッシュ・ウイスキーに新しく仲間入りした「ナポーグ・キャッスル12年」。
ナッポーグ・キャッスルとは、アイルランド西岸のクレア郡にある古城の名。
フレッシュな柑橘系とモルトの香りが非常にバランスが良く、まろやかで円熟した味わい口当たりがとても魅力的な逸品です。
アイリッシュ・ウイスキー・アワード2014年で金賞を受賞しています。
ご存知のように世界五大ウイスキー(スコットランド・アイルランド・アメリカ・カナダ・日本)の一つアイリッシュ・ウイスキー(Irish whiskey)は、アイルランド共和国および北アイルランドで生産される穀物を原料とするウイスキーです。
アイリッシュ・ウイスキーの特徴
蒸留回数が多いために滑らかな味わい軽快な飲み口に仕上がっている。
ピートが焚かれないためピートに由来するスモーキーフレーバー(土煙の臭い)がない。
ピートが焚かれないため原料の穀物が持つ芳醇な香りが引き出されている。
由緒ある古城の名を冠し、アイリッシュ・ウイスキー・アワード2014年で金賞受賞した「ナポーグ・キャッスル12年」を是非一度ご賞味ください。
「ナポーグ・キャッスル12年」:シングル/1,000円
2017年
1月
02日
月
昨年中は、大変お世話になりありがとうございました。
本年も美味しいお酒と楽しい洋楽(Pops&Rock)で一時を楽しんでいただけるよう頑張りますのでご指導のほど宜しくお願いします。
さて、年末正月はいかがでしたか?
僕の方は、29日は正月用食品の買出し、30日は両親の墓参り、31日はお店の大掃除で年賀状も書く時間がありませんでした。
ゆっくりできたのは2017年元旦から。
元旦で一番嬉しかったのは、もう一度映画館で観たい映画の一つでもある「Back to the Future」の3本立てをTVのBSで観れたこと。
映画館ではないけど、炬燵に入り妻と一緒に3本立て続けに観てしまいました。
やっぱり面白い映画だな~。
1作目が1985年、 PART2が1989年、PART3が1990年だったんですね。
マーティ役のマイケル・J・フォクス、ドクのクリストファー・ロイドもとても若い。
PART3に出てくるZZTopの髭が現在の半分くらいだったのには驚きました。
できれば映画館でもう一度観たいですね!
2日・3日は箱根駅伝観戦ですね、炬燵に入って・・・・。
改めて、本年も宜しくお願いします。
2017年
1月
01日
日
この作家の本を初めて手に取りました。
文庫本の帯に「週刊文春ミステリーベスト10で第1位」と記載されていたのと、テーマが警察学校という僕にとっては未知の世界を知りたくって購入したのですが、残念ながら僕の感性には合いませんでした。
構成は、警察学校を舞台に繰り広げられる6つのストーリーの連作短編小説。
警察学校とは警官を育てること以上に、不向きなものを振るい落とす場であるという。
そうだよね。
日常の中で何時危険に遭遇するか分からないし、臨機応変に対処しなければならない警察官を育てるのだから、警察学校とは警官を育てること以上に不向きなものを振るい落とす場なんでしょうね。
しかし、良いんだろうか・・・・。
警察学校をこんなに陰湿に描いてしまって・・・。
これから警察学校に入って将来は警察官になろうとしている人には、お薦めできない小説でした。
長岡弘樹 「教場」/小学館文庫 630円
2017年
1月
01日
日
第151回直木三十五賞受賞作品。
実に面白い小説でした。
ヤクザ小説ですが、予想を裏切る展開と登場する人物が関西人なので、関西弁での会話がテンポよく展開していきます。
読んでいて気持ちの良い小説でした。
内容は、映画製作への出資金を持ち逃げされたイケイケヤクザの桑原とヤクザの父を持つ建設コンサルタントの二宮が、失踪した詐欺師を追い、遂には組同士の抗争へと発展。
疫病神コンビVS詐欺師VS本家筋の中で生き残りを賭けた大勝負。
予想を裏切る展開の連続で一気に読ませる小説です。
読んで後悔しない本だと思います。
この本は、2015年にBSスカパーでテレビドラマ化され、今年2017年に映画化予定だそうですよ。
黒川博行 「破門」/角川文庫 994 円